これから書きつけるものなど

ひとまずは、2017年度から3年間続けている、京都大学公共政策大学院「地方行政実務」の授業でお話してきたことを文字の形でアウトプットしたいと思います。これは、90分授業、半期週1・14回(と1回の学生へのフィードバック)で構成され、ともかくも取り組んだことを一旦まとめて、それをまた自分で振り返ろうとするものです。

そこから先、改めて何かにまとめ直すとかありえますが、まだ分かりません。

授業ってなに?

例えば、2019年度のシラバスはこちら。

2019年度で言えば、履修者は8名で、加えて総務省近畿総合通信局経由で聴講申し込みいただいた自治体職員さん(のべ9団体13名)にも受講いただきました。

なぜアウトプットするのか?

大学院で授業をする、しかも1コマをスポットで登壇することとは違い、授業を受け持ち2単位の授業を行うことは、大変面白い体験で、

よく聞かれる「アウトプットするならその10倍インプットしなきゃいけない」は本当か?

これは本当で、特に最初の年は引き受けてみたものの、シラバスを書いて授業計画を作り、それをベースに毎週授業資料を作成するペースが分からないまま、でもやりたいことは何となくあるものの、次から次へと「あ、このことをよく分かっていない」という気づき。本当に分かっていないことは、しゃべれないという厳然たる事実の前に改めて感じ入ったこと。

その上で授業で90分しゃべる間に自分の考えがまとまったり別のことに気がつくようになったりと、1粒で2度も3度もおいしいアハ体験

やはり、しゃべるという、自分の頭の中にあるものを外に出す行為は、自分もそれを聞いている訳で、それを聞いた自分が、また考えるといったことになります。それを90分集中してやることは、働いていても、なかなかないのが実態ではないかと(電話だったり声かけられたりで、集中できないよね!)。

学生にはいい迷惑かもしれないけど、「あ、自分はこういうこと考えていたのか」といったことや「今のはうまく言えた」「ちょっと分かりにくかったな」といったことを感じ取りながら、また考えるというのは、なかなかない体験だな、と。

つまりは、

授業って、授業する側の方が実は面白かったのか!

と気がついた訳です。

ということは、

授業が終わるとそれがもうできない!

というさみしい現実でもあるということですね。

どういうものをアウトプットするのか?

授業は第1回から計画的に進行していますが、これまで書いたように「自分で振り返ってまた考えよう」というモチベーションもあるので、順不同ですし、取り上げない回も出てくるかと思います(あとは、ゲストの方を中心にお話いただいた回やハンズオンが中心の場合は、ここで全部公開したり、文字起こしというフォーマットになじまないと一旦は考えたからでもあります)。

また、動画ではありません。淡々と文字と授業で用いたスライドのスクリーンショットを並べています。若干の見出しをつけるので気になったところだけ読むといったことも可能かもしれませんが、いわゆる「編集」はしていないので、そういう使い方にはなじまないかもしれません。

長文上等!閲覧注意!

・このnoteというフレームにはなじまなさそうな分量になること(90分をそのまま文字起こしすると3万字程度)
・基本的には、文字起こしであって、読みやすく推敲をするのは後回しな部分があること(というより、ほぼそのまま)
・今、気がついたけど、マークダウンで作ってるけど、使えなさそうだから、別のサイトにしちゃうかもしれないこと
・やっぱり気が変わるかもしれないこと
は、ご了承ください。

ちなみに、大学院の履修要領では、2単位の取得には、目安として授業外学習を45時間程度行う必要があるとされています。学生からもらった授業評価アンケートを見ると、授業負担は過度に重たいものではなかった(楽だったという声もなかった)というところでしたので、概ねこの範囲に収まったと理解しています。

この文字起こしされる授業のテーマは「行政のデジタル化」です。シラバスに「この分野の担当になった職員がとりあえず見取り図を得ることを目安に」といったことを書いていますが、具体的にはそのための時間として、週1回90分(約20時間)集中してインプットする、それに加えて半年で45時間程度自分で勉強するということは、ある種の業務に精通するために必要な時間として65時間程度(1ヶ月あたり10時間)は確保しないといけないとも言えます。

感想歓迎!

授業当時の知見でしゃべっていることで、その後の状況で変化していることや、そもそも言い足りない・勘違い・間違いなどあると思います。

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