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【政策参与のおはなし(その9)】参与の職務とその成果の具体的な内容について(2021年12月14日日野町議会令和3年12月定例会・本会議一般質問・再質問に対する答弁)

本会議に出席しました

6月定例会に続いて、12月定例会でも私に関する質問があり、町長答弁の後に行われる再質問の際に、私も答弁というかお話する機会をいただきました。じきに録画が見られると思いますが、いつものようにUDトークで文字起こしした上で、文意が分かりやすくなるように最低限の編集しています。

質問

「自治体DX(デジタル改革)への対応と業務効率改善の非常勤職員配置」として参与が置かれることになりましたが、この8ヶ月間のしごと内容、成果をお尋ねします。

町長答弁

東参与には、新型コロナワクチン接種業務においては、オンライン予約システムの導入や、ワクチン接種実績を公開するワクチンメーターの運営、ワクチン接種会場の改善に寄与いただきました。
町の交通の現状把握や、公共交通の見直しを検討するにあたっては、アプリ開発事業者との連携やビッグデータの活用の機会を作っていただきました。
また、保育業務システムのモデル導入、ホームページの改善など、現在進行中で多数の取組みを展開いただいています。
年明けからはじまる確定申告相談でも、オンライン予約システムの実証実験や、待合混雑解消のための順番掲示システムの構築などの準備に参画いただいています。

再質問

ワクチンメータの運営やワクチン接種会場の改善に寄与とのことだが、職務として行った具体的な内容は。またその際の職員への対応はどうか。

お答え

ワクチンメーターの運営も、ワクチン接種会場の改善に限らず、取り組んだ内容にはポイントとして3つあります。

私の職務の3つのポイント

一つは、その職務をやることの目的は何かです。
二つ目は、私の考えあるいは独断で行うことではなくて、いろんな方々の意見を聞いてそれを取り入れるということです。
三つ目は、まさにご質問いただきました職員さんにどのように対応するかという点です。

目的から考える

まず、目的は何かですが、町民さんに対するワクチン接種は日野町では5月17日から始まりましたが、当時、私もいろいろなところで町民さんの声を聞く機会があって、「町はきちんとやっているのか」「予約がなかなか取れない」というお話を伺いました。

ワクチン接種を、どういった形でやってるのかがなかなか見えにくいということが、町民の皆さんの不安でもあり、接種に関してお問い合わせが役場にも寄せられていて、職員さんがその対応をしていたことがありました。

こうした不安、あるいは職員の問い合わせ対応に、デジタル技術が役に立つと思いまして、ワクチンメーターの提案をさせていただきました。これはすなわち、デジタル技術を使うことによって、町民と役場との間でワクチン接種をめぐる信頼感を醸成しようということです。これが目的です。

したがって、更新をする際に心がけることとして、毎日の接種状況をできるだけタイムリーに共有することを実現する必要があります。その際には、もう今は集団接種は終わりましたけれども、毎日特設会場で接種いただいた接種数のデータを職員さんから報告いただいて、私が作業をし、そこから先はシステムで自動連携させて、毎日ワクチンメーターが更新されていた訳です。

こうしたものは県内では珍しいことでありますが、全国的ないくつかの自治体で実践されました。そうではありましたが、そうした中でも私が重視していたのは、できるだけ早く更新するということであります。

その裏返しとして、町民さんには先ほど申し上げたような不安があるということの現れとして、ワクチンメーターを更新すると皆さんホームページをご覧になるわけです。先日6ヶ月経ちましたが、約4万アクセスあり、この間の役場のホームページで一番アクセスが多かった。

このことが何を意味してるかを私なりに考えますと、毎日接種は午後4時ぐらいには終わります、更新が遅いときもありましたが、だいたい午後6時ぐらいまでに更新をするようにしていました。

その結果、更新をするとすぐ皆さんからワクチンメーターにアクセスがありました。そうしたアクセスログが残っています。他方、役場のホームページは日中だいたい平均してアクセスがあるわけです。ワクチンメーターだけは、夕方から夜にかけてのアクセスが多く、それが累積されて一番のアクセス数になったということです。

こうした毎日の地道な積み重ねを通じて、町民のみなさんが状況をご理解いただく、またそうしたアクセスを役場側も、ワクチン接種をしっかりやっていかなきゃいけないよね、いうことを受け止める。こうして進めてきた積み重ねの中で、私が行った具体的な内容は、ワクチンメーターの設置をしたということだけかもしれませんけれども、できるだけタイムリーに作業して更新することを通じて信頼感を生み出すことができたのではないかなと思っております。

多くの声を取り込む

2点目の、できるだけ多くの声を取り込むという点については、ご質問いただきました接種会場の改善についてあてはまるかと思います。

接種会場の設置に際しては、私も会場シミュレーションの時点から参加しておりましたし、接種が開始しては、こちらにお伺いするたびに、会場を見てまいりました。その都度、例えば掲示の方法とか内容とかですね、持ち場間の連携とか、意見を申し上げています。

それだけではなくて、日野町も同じ滋賀県内の他の市町と情報共有して、どのような接種体制をしたらいいか意見交換しています。ただ、それだけではなくて、私がお付き合いある自治体さん、例えば兵庫県内の自治体の方々に参考になる事例を求めて、そうした自治体での良い取り組みを日野町でアドバイスしてきました。その際、住民視点というかですね、他の自治体でもやってるような良いことをできるだけ日野町の取り組みにも取り入れられるようにしていたわけです。

職員への対応

最後の「職員への対応」については、いずれの取り組みでもまず大切にするのは、「自分でやってみる」ということであります。ワクチンメーターについても、自分でまず作ってみました。

また、町長答弁で、申告相談の取り組みとして順番待ちを表示するシステムを導入しましょうというお話がありましたが、これは先ほどのワクチンメーターの仕組みをそのまま流用したものであります。

これは、ワクチンメータを運営している中で、税務課からこういうものを使ってみたいというお話があって、お話を伺いました。するとワクチンメーターの仕組みをそのまま使えますね、ということで、私が「これをやろう」と言ったものではなくて、「自分たちでこういう工夫をしたい」という現場で考える課題があって、私の取り組みの中にその解決策を見出していただいたものです。

私は、今回の業務改善は、町民さんにできるだけ効率的に申告相談ができるようにするサービス向上が職員の発意によって生まれることになりますが、今申し上げたようなことは、この他の業務においてもたくさん起こってくると思います。それぞれの職員さんが考えている業務の課題解決に繋がるように、私のお手伝いも具体的な内容で行いたいと考えています。


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