10年『デケイド(decade)』
元旦にかかってきた一本の電話。今はシンガポールにいるオランダ人の友達からだった。
「これからの10年でどうなりたい?」
唐突に聞かれて、正直答えられなかった。そういや未来を見据えて予測して、目標(ゴール)設定してそこに向かって突き進むってことをしたことがないねんなと、改めて気付いたわけ。
そもそも何で今10年後なん?って聞いたら、今年が2020年やから、やって笑。やっぱり人間、区切り番号好きやなぁって、それまで2020年が区切りがいい年やと一回も考えたことない自分を嘲笑。周りでやたらとこれまでの自分を振り返ってSNSに載せる人が多かった理由がわかって一つつっかえてたものが取れたのも事実やけど。
山口周さんが著書『ニュータイプの時代』で述べているように、これからの未来を”予測する”ことに何の意味もないことは僕自身100%同意する。やからこれから10年先を見据えてっていう生き方はしないと思う。でも、じゃあ過去10年がどうやったかっていうのを振り返ってみると、それ以上の速さでこの先10年も過ぎ去るんやないかというワクワク感はあるかなと思ったので、ちょっと振り返ってみたいと思う。これは僕自身が勝手にやることやけど、僕のことはさておき、ぜひみんなも自分の10年間を振り返ってみてほしい。自分しと同時に周りの情勢もね。
10年前(2010年の今頃)は、新卒で入ったITコンサル会社の1年目。9月入社やったから数ヶ月たったくらい。当時はスマホ持ってへんかったわ!その後もただただ時代の流れに抗おうと意固地になって、スマホを持ち出したのは2014年から、ちょうど6年前の今頃かな。それまではiPod TouchとWiMAXのモバイルルーターで、auのスライド携帯を愛用してた。それが今やスマホなしでは生きていけない生活。10年の流れは速く、大きい(笑)。
2009年から2010年にかけては新型インフルエンザが広がって、初めての一人暮らし、初めての東京暮らしにワクワクしてるところを早速水刺されるという始末。2013年には未曾有の大地震のおかげで、会社辞めて留学しようとしてたところを1年延期させてくれました(皮肉)。当時は栃木県宇都宮市に住んでいて某H社のR&DセンターへIT部門のアウトソーシングの身分で勤務してたけど、イメージとは違う普段の業務以上に、地震のおかげで研究所が半壊してしまいさらに泥臭いオフライン作業にあけくれる日々。こんな状況でチームを置いていけないということで、念願のアメリカ留学を翌年に延期したのでした(自分の中で)。
2度目のアメリカ留学をするきっかけになったISISの出現もこの10年以内。なんならこの5年以内かな。そして痛ましい紛争はまだまだ続いているけど、イスラム国が建国されて壊滅したのもこの5年以内。これも個人的にはこの10年の中でめちゃくちゃ大きな出来事かな。
その中であえて自分に起こった変化も含め、この10年で特筆したいことを3つ上げます。
1. 世界と仕事をしていること
まず過去10年を振り返って、会社員じゃない時期が圧倒的に長いことに改めてビックリする。もちろん20年前に思ってた自分とは全く違う。そしてそれこそ高校時代から言うてた「洋画を字幕なしで理解できるようになりたい」が、それ以上に世界の企業と仕事をさせてもらっているという事実。いやでも、まだ洋画はせめて英語字幕はほしいのが本音なんやけど(笑)。
英語が話せること自体はストロングポイントやとは一回も思ったことなくて、これはあくまでツールの一つやと思ってる。でもこのツールを手に入れてから自分の世界は間違いなく、それも想像していた以上に大きくなった。ホンマにどこでも仕事ができると思うし、仕事がなくても自分で創り出せるかかき集めてこれるんちゃうかという変な自信もついた。何よりも、世界中に友達ができて、この前数えてみたらその国籍は60ヵ国を軽く超えてた。それってすごい財産やなと胸を張って言える。
友達はお金で買えないのは事実やけど、お金を払って(自分に投資をして)得られる友達がいる。そう教えてくれたのが、この10年かな。
2. シカゴ・カブスが2016年にワールドチャンピオンになったこと
「未来を予想することに意味はない」とは言ったものの、やっぱり過去に先人が予想した、もしくは思い描いた未来に自分が生きているとき、その答え合わせをしたくなるもんよな。1985年にスピルバーグ氏が世に出した『Back To The Future』の2作目が公開されたのが1989年。その時に彼が予想したのが、当時弱小球団やったアメリカ・メジャーリーグの「シカゴ・カブス」。2015年という当時の未来に主人公が降り立った際、そんな弱小のカブスが優勝して世界一になるという結果を知って唖然とするシーン。その”予言”が、一年ずれたとはいえ2016年に現実のものになった瞬間は、まさに”感嘆”してしまったのを覚えてる。ほぼ20年前に描いた願望が叶う時代の変遷っておもしろいなと鑑賞に浸りましたわ。
3. 未来は創れると思えるようになったこと【総括】
3つ目のくせに上記2つの総括のような位置付けやけど、でもこれ結構デカい!会社におるときはそれこそ言われたことをこなすだけやった。もちろん考えたり意見することもあったけど、優秀さは遂行力と比例しているような環境やった。それが”常軌を逸して”留学行って、いろんな人に出会ってアフリカで起業したりフリーランスで仕事もらったりして、『人生ってデザインできるんやな』って身を以て知ったわけです。この小さな”体験”を規模だけ大きくして考えたら、人生がデザインできるなら自分の未来もデザインできるんやないかと、これから先の10年はその積み重ねの先にあるんではないかと、そう思うわけです。
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年末に観たボーダレス・ジャパン社長の田口さんによるTEDトーク(ぜひ観てください!)で改めて感じた「自分は何を残せるのか?」という問い。自分なんかがおこがましいけど、何も成し遂げてないけど、でも誰かのためになることを、そしてこれからの日本を背負って立つ人に何かできることを。
これまでの教育をみると、「英語ができないと」そして次は「プログラミングができないと」でした。幸いにも僕は両方に関わることができた。当時は中学生から始めていた英語が小学生や幼稚園児から習えるようになり、今年からはプログラミングが学校で必修科目となった今、じゃあ次は何かとなると、それは『ロボット』でした。人がグローバルに活動するために必要だった英語という”コミュニケーションツール”、人々の生活を楽にしてくれる「何もかもがソフトウェア」の世界を創り上げるプログラミングという”スキル”、そして今は人がしていたことをやってくれるロボットという”存在”に精通することが求められているのではないか。
僕はロシア発のROBBOに出会ってそう感じました。子どもに対して提供する「ロボットを通じて”可能性の枠を作らない”教育」を通じて、そしてその他たくさんのプロジェクトを通じて、僕が僕なりにこの国に還元できることをやっていく一年にします!
これからも、プロジェクトが発足するたびに、その趣旨や目的をお伝えしていく予定なので、ゆる〜く楽しみにしていてくださいな^^
2020年が皆さんにとって『自分史最高の一年』になりますように!!
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