2022.05.28 田んぼの漏水防げる?
前回、田んぼに水を入れたのですが、水漏れしていて水が溜まらずに困っていました。
耕作放棄水田ではよくある現象らしいのですが、漏水箇所を探してもどうにもわかりません。
よくある漏水の原因は田んぼの畦(水田の際の土を塗り固めた部分)に穴が開いて水漏れがするようです。しかしそもそも水が畦に到達する前に漏れているのでその線は考えにくい。そして決定的だったのがこの1枚。
Wさんのコメントによると…
ということ。これが本当だとすると、水田を使っていた頃から水が染み出していたのかもしれません。大掛かりな工事をするには予算も時間もありません。
今年は実験という位置づけてはじめたので、水漏れがひどくでできないね、という結末もひとつの選択肢ではありますが、さすがにまだ諦めるには早すぎる。さてどうすれば?
ベントナイト使える?
さて困った、ということで調べていて見つけたのがベントナイトを使った漏水対策でした。
ベントナイトは、モンモリロナイトなどの粘土鉱物の総称です。
実は、以前、自宅の庭に素掘りの池を作りたくて、ベントナイトを買ってチャレンジしたことがあります。普通に土を掘っても当然水は溜まらずに土壌に浸透してしまいますが、ベントナイトで遮水層を作ってそこで水を保持するという作戦でした。
庭の池についてはベントナイトでは結局うまくいかず、木々の根が伸びてくることも考慮して遮水シートを使う工法に切り替えたのでした。
上記のリンクにもあるように、ベントナイトを使うことは土壌改良にもなるため、むやみに使うのも危険だと思ったのですが、以前から漏水しているというのが事実だとすると、根本的な漏水対策が必要であると判断して、Wさんと相談して導入することにしました。
ベントナイトをJAにおろしているカサネン工業のWebサイトによると、10アールで700〜1000kgだそうです。今回の水田は約4アール(Googleマップで計算したざっくりですが)なので、280〜400kgになります。
まずは少なめで試してみよう、ということで25kgを10袋=250kg分購入しました。
WさんにJAに問い合わせてもらった所、どうもベントナイトを使った漏水防止策は実績がないらしく、よくわからないそうです。
なにより、ベントナイトの値段よりも送料が高い!!愛媛は米作りがそれほど活発ではないのかもしれませんし、傾斜地での水田はそうそうに放棄されがちなせいかもしれません。地形上仕方ないですね。
結局のところ、自分たちでやってみないとわからないということです。
ベントナイトをまいてみた…が
ベントナイトがJAに納品されたので、まず自家用車で取りに行きました。25kg袋を10袋積み込むとさすがに普通自動車では重い!ゆっくりと坂を登って現地まで運んで、物置に格納しました。
そして、同じ週の土曜の午前中に、前回播種に来てくれたSさんが予定が合うとのことでしたので来て頂き、3人でベントナイトを田んぼにすき込みました。
肥料を撒くときのように、ベントナイトの粉末を容器にいれて手でまんべんなくまいていくという方法をとりました。田んぼの端から3人で少しづつ蒔きながら全体に広げていきました。
一番漏水の可能性が高い真ん中を中心に、全体にたいして10袋をすべてまく予定でしたが、半分くらいまくうちに「これだと結構余ってしまうのでは?」というのに気づきました。
またWさんが「まきすぎた時のデメリットってなんだろう?」という話をしはじめました。
私が庭でベントナイトを使ってた時を思い出してみると、ベントナイトの量が多いと粘土に近くなり、土壌ならより固くなるはずです。保水という観点なら粘土に近いほうが効果は高まりますが、確信がないまま土壌改良材を多量に投入するのはリスクが高い、という結論に至りました。
もちろん、少なければ意味がないが、それでも効果はゼロではないだろうということで、40%の100kgの投入で様子を見ようということにしました。
一番漏水の可能性が高そうな箇所は多めに、そうでないところは薄めにして全体にベントナイトをまきました。
トラクターですき込む
ベントナイトを土と撹拌するために、Wさんにトラクターを借りてきてもらって全体をすき込もうとしました。
しかしWさんも、1ヶ月前にトラクターを使って以来ということで操作を忘れてしまったとのこと。しばらく操作方法や刃の高さの調整に四苦八苦してようやくすき込みをはじめました。
なんとかすき込み完了!果たして水は溜まるのか!?
Wさんも1週間出張なので、結果はまたのお楽しみです。