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私の武装解除日記〜自己理解と変容の旅路

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武装解除=自分の無自覚な信念、回避行動、正当化、痛みに自覚的になり、少しづつ心に装備していた鎧を脱いでいくジャーニーを仲間とともにしたためます。 勝手に知り合いの武装解除っぽい…
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#私の武装解除日記

母に教わる痛みから

夕方、出先から母に電話(生存確認)をすると 必ず母がすがるように 「なるべく早く帰って来てな〜寂しいねん」 と嘆く。 日課のように行われる母の嘆きが すごく不快で煩わしく鬱陶しい。 嫌な気持ちに覆い被せるように 私は心の中で母を責める。 無意識に沸き起こってくる責めの言葉。 「自分だって小さかった私を仕事だ何だと言って 家で夜遅くまで待たせていたくせに」 胃が痛くなるくらい空腹で母の帰りを待っていた記憶がよみがえる。 もちろん一日仕事をして女手1つで私たちを育ててくれ

僕は全力をだすわけにはいかないんです!だって...

はじめに前回は、自分の武装解除に最初に気づかされたエピソードを紹介した。 沢山ある自分の無自覚な武装に気づいて、 解除していく様子をどんどん書いていこうと考えていたのだけど、 なかなか筆が進まない、うーむ。 今回は、自分で突然気づいてしまった、 無自覚な武装のエピソードを紹介してみることにする。 コロナ明け最初のハーフマラソン大会にて昨年の12月に、地元(愛媛県松山市)のハーフマラソン大会があった。 コロナ禍でしばらくマラソン大会は開催されておらず、 久しぶりの大会だっ

「俺は悪くない」の反抗的態度の内側に何がある?(後編)

前編の概要『私の武装解除日記』、最初に取り上げるのは「俺は悪くない」という反抗的態度の内側の構造について。 前編では、外側の世界で自分が無自覚にどんな行動を取っていたかを紹介した。後編では、その内側の構造や、メンタルモデルを作り出したエピソードを紹介する。 「自分は悪くない」を生み出した体験自分が就学前くらいの頃、叔父の結婚披露宴に家族で出席した。初めての結婚披露宴への出席だったのできっと楽しみにしていたのだろう。 当時、自分には2歳年下の弟がいたが、彼はまだ幼く披露宴

私の武装解除日記②本が読めなくなってしまった私

先日から始めた武装解除日記。 ①はこちら。 先日、この武装解除日記を取りまとめてくれるかけちゃんと、オンラインで話す機会があった。不定期ながら開催される、「ザ・メンタルモデルワークブック」に取り組む会でご一緒だったのだ。メンタルモデルの4類型の話をしていた時に、ふと気づいたことがあった。 それは最近の私は、「本が読めなくなっている」ということだ。 正しくは「本を読む気力を失っている」と言ってもいいかもしれない。 そして、もれなく本を読めなくなった自分を責めまくっていたが

「俺は悪くない」の反抗的態度の内側に何がある?(前編)

自分から謝らない自分の武装解除の旅路で、最初に気づかされたのが「謝ろうとしない」という行動の裏にある構造だった。 若い頃から、自分の行動パターンとして「自分からなかなか謝らない」というものがあったように思う。 普通に考えると、悪いと感じたら謝るのは当たり前なのだが、以前の自分はとにかく、自分の非をなかなか認めなかった。 何かあっても、自分に非があると認めないと「自分は悪くないから謝らない」という行動を無意識に行っていた 他者から見たら「なんでこいつ、謝らないんだ?非を

私の武装解除日記イントロダクション

「私の武装解除」とは何か?先日、Facebookでなんとなく書いた投稿に予想以上にコメントがついてちょっと驚きました。 ここで言う「武装」とは、人が人生の中で出会ってきた心の痛みを避けるために、無自覚に作り上げた信念や、正当化、それに伴う回避行動のことを指します。痛みを回避するための鎧、場合によっては他者を攻撃するための武器もあるでしょう。 由佐美加子さんの『ザ・メンタルモデル』に出会ってから、自分が無自覚にやってきた回避行動および正当化、それらの根っこにある信念に気付か