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沖縄に引っ越しました。

この記事はすしすきー Advent Calendar 20242, 3)への寄稿です。

こんにちは、kkcakeです。
いきなり本題に入りますが、今年の11月におよそ10年近くを過ごした広島県を離れ、南の離島・沖縄県に引っ越しました。
まだ1ヶ月半程度しか経過していませんが、今のところ沖縄ライフを楽しく過ごしています。

筆者。北谷町砂辺(後ほど言及があります)で撮影。

何故、沖縄?

転勤や家庭の事情などではなく(筆者は一人暮らしです)、自分ひとりで決めた移住になります。また親戚や知り合いにも沖縄在住者はいません。
何故そんな縁もゆかりも無い上に、気候も文化もかなり異なる(あくまで日本の中ではの話ですが)遠方の離れ島に移住しようと考えたのか……?

寒いのが苦手過ぎる

とにかく寒い冬から逃れたかった、何よりもまずこれが理由でした。
寒がりとは少し違うのですが、とにかく「寒いと感じると自分のパフォーマンスがダダ下がりする」という自覚があり、かねてより冬になると明らかにやる気のない日が増えることが問題でした。
そんな僕にとって、冬でも(これまで住んで来た場所の)秋レベルまでしか気温が下がらない沖縄は理想的な環境に感じられたのです。

生まれ育った山口県も、これまで長らく暮らしてきた広島県も、日本全体で言えばむしろ暖かい部類なのですが、それでもこうなるくらいに寒さが苦手。

加えて、僕はバイクに乗ることを趣味(+日常の足も基本バイク)としています。
バイクは風を切って走る構造上体感温度が下がるため、突っ立ってても寒い冬の大気が風を切ることで破壊力を増して襲いかかってくる!
とてもじゃないがそんな地獄に耐えることが出来ず、冬の間は極力二輪に乗らないようにしていました。

しかし日本の冬はそこそこ長い!
長い間趣味の二輪を楽しめないのはもったいなさ過ぎるし、生活の足としても使ってる以上シンプルに不便!
冬にも気兼ねなくバイクに乗れる環境、それを欲していたのも理由の一つです。

沖縄で購入した新たな相棒、ヤマハのXFORCE。シート高が高くてローダウンシートにしても尚足つきが微妙なこと以外はいいバイク。

とある場所に惚れ込んだ

僕の趣味の一つにプロ野球観戦があります。
日本のプロ野球球団はシーズン開幕の前、2月に春季キャンプというものを行うのですが、概ねどの球団も沖縄で行います。

2017年、その春季キャンプを観に沖縄に数日間滞在したのですが、その中でなんとなくで立ち寄った場所の雰囲気があまりに良く、春季キャンプを差し置いてこの滞在で一番印象に残った出来事となりました。

その記憶を数年引きずり続けているうち、やがて「僕は寒いのが苦手だな?」という自覚が増してきたことも合わせて「沖縄移住」という選択肢が生え始め、最終的に移住を決めることになりました。

なんとなくと表現したように当時は地図すら一切見ずにふらっと立ち寄ったため、どこだったかすらわかっていなかったのですが、後々調べたところそこは北谷町ちゃたんちょう(それすら当時はわかってなかった)の「砂辺」というエリアでした。沖縄の中でも特に独特の雰囲気を持つエリアの一つである砂辺、そりゃあたまたまの立ち寄りで一瞬で魅了されるのも納得だなぁと今考えると感じます。
そしてそんな個性的なエリアに「たまたま」立ち寄るという当時の僕のある種の引きの良さよ。

砂辺は北谷町の西海岸北側にある、外国人(≒米軍関係者)向け住宅が大半を占めるエリア。
北谷町の主な観光向けエリアである美浜(アメリカンビレッジとかがある)からはやや離れているというのもあり、行き交うのはほぼ住人であるアメリカの方。タイミングによっては自分以外みんな英語喋ってる!なんてこともザラ。
外国人向け住宅も日本ではあまり見ないタイプの色合い・構造であることも相まって、そのうちここは日本かどうかわからなくなってくる。

砂辺に住めたら理想ではあったのかもですが(立地的な利便性も割といい方だと思います)米軍関係者向け物件が圧倒的多数を占めるこのエリアで日本人(外)が物件を探すのは現実的では無さすぎたので砂辺には住んでいません(そもそも北谷町にも住んでいない)。
幸い家からはそんなに遠くないので、割と頻繁にご飯食べに行ったりバイクで向かって遊歩道を散歩したりしています。

砂辺の海岸沿いの遊歩道。普段気にしたことなかったけどこの風景に映ってると日本車って日本車なんだなと感じる。

砂辺に限らず北谷町全体が
■人気エリアであること
■外国人≒米軍関係者向け物件が多いこと
■(これは沖縄中部全体の傾向だが)自治体総面積のうち米軍関連施設の占める割合が多く、可住地面積が狭いこと
などがあって物件の絶対数が少ない上に相場も高めなのであまり日本の人や人外が住む場所を探すのは向いていないと思う(全く無いわけではないが、相当妥協しないと現実的な家賃にならない……)。米軍関係者は軍からの住宅手当である程度高額の物件でも手が出せるため、その分相場も上がっていると聞いたが真偽は不明。近年に関してはどのみち円安ではあるが……。

独立したため住む場所の制限が無くなった

これは沖縄に引っ越した理由と言うよりは「今年引っ越した理由」というのが近いのですが、去年の暮れ頃に勤めていた会社を辞め、個人事業主として独立しました。
基本的にはパソコンとインターネットがあれば成り立つ仕事(Web関係のエンジニアです)のため、ネットさえ繋がれば住む場所の制限がありません。
ありがたいことにお仕事自体も順調なため、せっかくなら長年憧れてきた沖縄に引っ越しちゃうか!と移住を決行した次第です。

沖縄、実際どうよ?

12月でも気温が20度ある幸せ

これを書いている現在が12月の中旬ですが、日中の気温は概ね20度前後、夜でも寒くて15度くらいまでしか下がりません。
これまでの冬だとバイク乗ってちょっと外出するのにもいそいそとヒートテックやら分厚い上着やらを着込んで尚寒くてどうしようもなかったのが、これくらいの気温ならサクッと上着一枚羽織れば快適という気楽さ!
一番の理由であった「冬の寒さから逃げ出したい」という点に関しては100点満点と言えるでしょう。
ただ沖縄は小さな島なため、海から強い風が吹いてくることが多く、たまにですが気温はそんなに低くないのに風が強すぎてめちゃくちゃ寒いという日はあります。ただそれでも「凍える寒さ」ではないので個人的には許容範囲に感じています。

自治体(市町村)が小さすぎるし、密度が高い

特に中南部に関する話になりますが、各市町村の面積がめちゃくちゃ小さいのが個人的に面白いです。
僕は宜野湾市というところに住んでいるのですが、10分もバイクを走らせれば隣接する浦添市、西原町、中城村なかぐすくそん北中城村きたなかぐすくそん辺りまでは行くことが出来ますし、もう少し足を伸ばせば北谷町や沖縄市、何なら那覇市も行動圏内となります。
そして面積が小さいだけでなく、その小さい面積にたくさんの人が住んでいるので店舗や施設も多い!
この「密度の高さ」が個人的にかなり魅力的で、少ない移動距離で色んな施設や店舗の選択肢が豊富なのがうれしいです。ちょっと買い物に回るだけで3つとか4つとか市町村をハシゴする経験他ではなかなか出来ないと思う。
ただこの密度の高さが後述する渋滞に繋がってる可能性も否めないのだが……

上で挙げた市町村、全て人口密度は1000人/km2を超えています(何なら北中城村・中城村以外は2000人/km2、那覇市・浦添市・宜野湾市に至っては5000人/km2超!)。
僕が以前住んでいた政令指定都市である広島市の人口密度が概ね1300人/km2なので、いかに密集してるかがわかると思う。

各自治体の面積が狭い=近いのでスーパーのゴミ袋コーナーも4つ5つの自治体分揃ってたりする(これは浦添市)。

いい感じのごはん屋さんいっぱい(特にハンバーガーとタコス)

密度が高いことで、当然ながらごはん屋さんの選択肢もたくさんあります。
古き良き昔ながらの食堂やパーラー、沖縄そば屋さんなどThe・沖縄という感じの店舗から、俗に言う「外人住宅」を改装したハイカラなカフェだったり、札幌スープカレーや京風料理のような県外の料理のお店もあります。
そして個人的に嬉しいのがハンバーガー屋さんとタコス屋さんがいたるところにあること!良くも悪くも米軍・アメリカ文化とは切っても切り離せないのが沖縄という土地なのですが、この2つに関してはその影響なのかな?と推測しています。
どちらも大好きな僕にとってこれは僥倖としか言いようがありません!元々自炊が苦手で外食利用率の高い僕ですが、明らかに引っ越してきてから外食利用率が跳ね上がっています。エンゲル係数も。

タコスに影響を受けた沖縄料理であるタコライス屋さんもいっぱいある。これは宜野湾市のルーラーズタコライスさん。

この世の終わりみたいな渋滞

前述したように沖縄中南部の人口密度は非常に高く、いわゆる「那覇都市圏」の人口密度は三大都市圏に匹敵するほど!
そんな人口密度を擁していながらバス以外の公共交通機関が那覇市から浦添市の端のほうという狭い範囲でしか走っていないモノレール1本しかないのです。賄えるわけ無いだろ!

さらに中部エリアに関しては米軍施設も多く、それらは軒並み非常に広い面積を占有するのでその部分には自由に道路を作れない、という事情も渋滞に拍車をかけていそうな気はします。
実際僕の住む宜野湾市も市域のド真ん中にどデカい普天間飛行場があるため、直線距離ではめちゃくちゃ近くても実際は飛行場を迂回する必要があるため結構時間がかかるということが多いです。

©OpenStreetMap contributors
A⇔B間を移動する際、青もしくは黄のルートで大回りする必要がある。戦闘機の騒音は個人的には気にならないが、これはかなり嫌。

そんなわけで、通勤ラッシュ時間帯は地獄のように渋滞します。僕は通勤と縁がなく時間の融通も効かせ放題な身分なためその時間帯を避ければいいのでまだマシですが(それでも尚渋滞に巻き込まれることは日常茶飯事)、日々通勤されてらっしゃる方の苦労は計り知れない。
あと何も考えずに出かけた後に通勤時間帯と被ることに気が付いたときの絶望感もすごい。

生活自体は大して変わらない

とは言え、同じ日本国内です。環境の細かい違いこそあれど、生活自体は大きく変わっていません。食生活もちょっとだけ沖縄成分(タコスとか沖縄そばとか)が増えたぐらいです。
僕は先述のように自営業かつリモートワーカーのため、生活の大半を占める仕事の部分に特に変化がないということもあります。
また、環境が変わると人付き合いに変化があることが一般的なんじゃないかと思いますが、僕は元々そういうことに興味が薄く、人間(人外だけど)関係が皆無と言っても過言ではありません。一般的なんじゃないかと言ったけどそもそもそういう概念と縁が無さすぎて本当に一般的なのかがわからねえ
それ故に人付き合いの変化も実感できない(しようがない)というのも理由にある気がします。

近所付き合いやその地域の人間の気質にギャップを感じるみたいな話は環境の変化としてよく挙げられがちだが、そもそも僕に限らず一人暮らしは近所付き合いがそこまでないケースが多く、それらのギャップを感じにくい面があると思っているのですがどうなんでしょう(訊くな)。
過去かなり田舎の賃貸一軒家に1人で住んでたこともあったが、そのときですら隣の家の人と偶然顔を合わせたら短い雑談をすることがあるくらいだった。
沖縄の人もかなり独特の気質として語られがちだけどもちろんそういう機会は全く無いのでわからない。強いて言えば引っ越し関係で色々な業者の人と会ったりはしたが向こうも仕事でやってる以上TPOに合わせた振る舞いをしているはずで、実際特に県民性とか感じることはなかった。何ならウチナータイムの沖縄で相手を待たせることの方が圧倒的に多かった(最悪だよ)。

いまのところ、いい感じです。

色々書きましたが、今のところは沖縄めちゃくちゃいい感じです。やっぱ冬寒くないのいいわ。
ご存知の通り沖縄県は観光都市でもあるので、これから色々なところに出かけたいですし、おでかけVlog的なのもガンガン上げていきたいです(※kkcakeは動画制作が趣味です)。

最後にこの1ヶ月半ほどで訪れた場所や店舗の写真をいくつか上げて記事の締めとさせていただきます。

北谷町砂辺にあるファイブスターデリさんの「The Reuben(ルーベンサンド)」。今年食べて一番感動したのこれかもってくらい美味しかったので沖縄来たら絶対食べた方が良い。
那覇市壺屋の金壺食堂さん。ざっくり言うと台湾式ヴィーガン料理(厳密にはちょっと違うかも)のお店なのだが動物性食材使ってないの信じられないくらい美味しかった。地元の人がひっきりなしに訪れていて人気店なんだな~と思った。店主・店員さんも気さくでやさしい。
↑の金壺食堂さんの料理の写真だがもうちょっと美味しそうに撮れなかったんか?本当に美味しかったです。
宜野湾市役所にて。春季キャンプ地とは言え想像以上にやたらと各所でベイスターズ関連の諸々を見かけるのでビビる。kkcakeもベイスターズファンだが、宜野湾に住むことになったのは条件が合う物件が宜野湾だったからという理由であり狙ったわけではない。
浦添市・港川ステイツサイドタウン。これらの四角いコンクリート製の住宅を俗に「外人住宅」と言う。アメリカ統治時代の米軍関係者の住宅として建てられたもので、現代ではリノベーションしてカフェや飲食店として利用されていることが多い気がする。めっちゃ「映え」る。
北谷町美浜・アメリカンビレッジ。王道of王道の観光地ということもあって割といつ行っても人が多いが、雰囲気もめっちゃいい。
アメリカンビレッジでもう1枚。どこを取(撮)ってもフォトスポットなんだよな~
読谷村よみたんそんの残波岬。車などがないとアクセスが難しそうだが景色がかなりいいのでオススメ。西側なので日没時にはかなり良い夕焼けが見れそう(筆者は見れていない)。
↑の残波岬にある残波岬灯台の展望台にて。高所な上風が強くてちょっと腰が引けるが地上より更に絶景が楽しめる。高所恐怖症じゃなければ是非登ってみてほしい(確か300円)。
琉球大学近くの自販機で売られていたヤギ刺し。スーパーや食堂などヤギ汁・ヤギ肉はかなり至る所で売られている。食べたことはない。
個人的にはこういう「コンクリート製の建築がぎっしり詰まっている」風景に沖縄を感じる。
は?

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