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澤田、往生す。

※少し前の文章です。諸事情により時間差でアップします。

我が家で飼っていたサワガニ、通称澤田氏(年齢、性別不詳)が旅立ちました。

このところ暑さのため衰弱しており、時々水中でひっくり返っているところを発見しては戻してやっていたのですが、ある日見ると明らかにもう動かなくなっていました。
コミュニケーションの取れるような知性は持っていなかったけど、自然界の脅威から無縁の生活に慣れ、人を見るとハサミを上げて餌を欲しがるという愛嬌が有りました。ハラ減ってただけかも。

思えば丁度4年前の2018年7月頃、2週間ほど欧州出張があった。まだ疫病蔓延前、マスクをしなくて良かった旧時代の話です。

ホテルからの景色。田舎。


帰国翌日の7月15日、家族でフラッととある遊水池へ遊びに行った時の事。なんとなく足を伸ばして、名も知らぬダム近くの川の源流で子供たちと手掴みでサワガニを10数匹捕まえた。一部は自然に返したけど、飼ってみたいという子供たちの意見が有ったので持ち帰って飼うことにした。思えば不思議な出会いでした。

この中のどれかが澤田。分かんないよね。
未だによく分からないこの場所。
マジで天国みたいな光加減だったんです。

調べたところサワガニはストレスに弱く、狭い水槽に大量に入れると喧嘩や対人関係(対蟹関係?)で死んでしまうとか。慌てて大きめの水槽を買い直し、小石や水草を整備してプールと庭付きの豪邸をセット。しかしその後数日で殆どが死に、やっぱりダメかなあと思っていたら残った一匹は広くなった水槽でのびのびと生きていた。それが澤田。

それから4年。年1〜2回脱皮し、捕まえた時よりはだいぶ大きくなったんじゃないかな。
澤田と全く関係ないが元号が変わったり、疫病が流行ってパニックになったりした。こうも非現実的な出来事が続くとどちらかが夢なんじゃないかと思ったりするが、澤田とおれたちはそんな過渡期の生き証人だ。そう言うわけで同志なんだ。と勝手に思ってる。

それほど手が掛からなかったし、ほとんど忘れてた時期があったけど、勝手に飄々と生きていた頑張り屋さん。
居酒屋の素揚げにされなくて良かったな。
またどこかで会おう。来てくれてありがとな。