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Gene
毎晩、猿のように机に向かって創作している。猿が創作するものかどうか知らないが、何の価値も無い音の羅列を、確率的に誰もやらないような組み合わせで固めては、オリジナルだ、神が降りてきたと喜んでいる。馬鹿だろ。お猿さん、頭がどうかしてしまったのだろう。誰が何を得するわけでもないし、誰に聞かせる予定も無い。でも、だから良いんだ。在宅勤務は有難いが、家庭に仕事を持ち込んでしまうわけで、下手すると現実社会との見境が付かなくなってくる。まあ仕事の方が金を得る手段なわけだからより現実味があるのだが。資本主義社会の超現実に暫し没頭。仕事用の端末を閉じた瞬間にそこは現実。汚い部屋と、預金通帳と、夕飯の匂いと、暑さと、寒さと、ギャーギャーと、眼鏡と、加湿器と、地球儀と。現実。でも、そこからどこへ行くわけでもない。リセットが利かない。だったらバランスを取るために、俺の方からあっち側へ、現実の反対側へ出かけてやろうじゃないか、というわけだ。わけわからん。
長い前置きになったが、時々ここに作ったものを置いておくことにした。noteは自分がその時の自分を時々思い出すための場所にしようと思う。
遺伝子についての本を読んだことがあるのだが、人間は遺伝子にとって、単なる「運び屋」でしかないって知ってた?我々人類は種の存続のために生きながらえ、生殖し、知能を持って繁栄して今日に至るのだが、全ての行動のルーツは、遺伝子が必要とするからなのだ。犬や猫が、一緒に生活していればいつか言葉を話すんじゃないかと期待することがあるが、実際は決して実現しないのは、彼らの遺伝子がそれを必要としないからなのだ。つまり、我々は既に決められた未来があり、身体という標準機に乗り込んで、エネルギーを補給しながら成長すれば、イベントが自動発生し、ホルモンが分泌され、ある確率で遺伝子が引き継がれ、あとはそれなりの人生ゲームが進行するのだ。その過程で学校に行ったり働いたり結婚したりしなかったりするかもしれない。どっちでもいい。そんなクールな文献を読んだ時、俺は軽いショックと共に、「なあーーんだ、背伸びすることないじゃん」って思った。よく分からんがそういうこと。トンビが鷹を産まないし、人間はスーパーサイヤ人にならないのだ。身の丈を知り、出来る範囲で頑張ればいいんだよ。きっとそう。そんな気持ちでさっきまでダラダラ作った曲「Gene(ジーン)」下手くそなのはきっと遺伝子のせいです。