ムーちゃんと世界平和
平和な休日夜。子供を迎えに外出していると、家族からLINEが。
昔から、蜘蛛や百足は縁起が良い神聖な生き物という説もある。あるけど、見た目の気持ち悪さや人を刺す危険性を考えると、なにか対策せずにはいられない。
こういう虫系のはうちの家族は全員弱いので、駆除は専らおれの仕事。
蜘蛛とか羽虫程度なら手掴みでポイなのだが、ムカデは刺すかもしれないから少し勝手が違う。しかも、おれも少し引くくらいダントツにキモい。
帰宅してから聞き取りすると、彼(ムカデ)は体長5cmくらい。子供の中指くらいあるという。長いんだか短いんだかよく分からない。恐怖感で大きく見えた可能性もある。
それが、あっという間に家具の裏に入ってしまったとの事。
5cmって、本当ならなかなかのサイズだ。
家具をどかして掃除機片手に探すこと30分。遂に見つける事は叶わなかった。でもどこかにいる。一番厄介だ。
仕方ないので風呂に入っていると、家族から緊迫した声でタスケテーと目撃情報が。
出たか!
こうなったら今日中に仕留めるしかない。
カーペットを剥がし、家具をどかして大変な大捕物。
ついに見つけた。
確かに5cmくらいのもの。
但し百足ではなく、もっと足の長い、ゲジゲジと呼ばれるものだった(負けず劣らず気持ち悪い。画像は自分で調べてね)
ネットで調べると、人を刺したりせず、ダニなどの害虫を食べてくれる益虫とされているが、家にいて良いものではない。
躊躇なく、新聞紙を丸めた棒で駆除。
既に事切れていたが、絶対逃げないようにガムテープで包んで処理。
これで平和は守られた。
かつておれが幼少の頃、今思えばビックリするほどのボロ家に住んでいたことがあり、この時は虫とか色々出たなあ。でも日常的に慣れすぎていて、家族の誰もが慌てずにティッシュなどで包んでポイしていた。慌てると照準が狂うので冷静に。
今おれが虫に耐性があるのは間違いなく、この頃の経験があるからに他ならない。
今日も世界のどこかで、訳の分からない生き物と対面して恐怖に慄く人がいることだろう。
この駄文を読んでいる淑女紳士におかれては、感情にまかせて無益な争いなどせず、しかし是非冷静さを忘れずに、やる時はブレずに冷酷に、必ず仕留める覚悟を決めて欲しい。
それが世界平和なのだよ。