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遺留分って生前に放棄できるの?
バカボンのパパ
「バカボン、ハジメ、ここに座るのだ。」
バカボン
「どうしたのパパ?」
パパ
「パパが死んだら、パパの財産は全部ママにあげるという遺言を書いたのだ。バカボンとハジメはなーんにも貰えないのだ。」
ハジメ
「わかったよ。それでいいよ」
バカボンも頷きます。
パパ
「でも、これだけでは安心できないのだ。二人が遺留分というものをママに請求するかも知れないのだ。だから、この紙に『遺留分は放棄します』と書くのだ。書かなければ、交番に行って逮捕してもらうのだ。」
下手すれば逮捕どころか撃ち殺されるかも知れないので、二人とも大人しく、
「パパの相続についての遺留分は放棄します」
と念書を書きました。
パパ
「これで良いのだ!」
これで良いのでしょうか?
A.これで良くありません。
遺留分権も個人の財産である以上、自由に処分できるのが原則です。
しかし、被相続人の生前に無制限、無要式での遺留分の放棄を許すと、被相続人その他の者から遺留分をあらかじめ放棄するよう強要される恐れがあります。
(遺留分放棄制度の濫用)そこで法は、遺留分権利者の生活保障や家族財産の公平な分配という遺留分制度の趣旨を守るため、相続開始前の遺留分の放棄には家庭裁判所の許可を要求しています。
具体的には、遺留分の放棄を希望する者は、被相続人の住所地の家庭裁判所に対して、遺留分放棄許可審判の申立書を提出する必要があります。
今回の場合は、家庭裁判所の許可を得ていないので、遺留分の放棄は成立していません。おまけに強迫してますし。
★世戸弁護士のコメントです。
民法1049条1項が「相続の開始前における遺留分の放棄は,家庭裁判所の許可を受けたときに限り,その効力を生ずる。」と規定しています。
遺留分放棄許可審判事件については,家事事件手続法216条1項2号,別表第1の110項に規定があります。
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