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裁判官がやんわり拒否した理由?
1年ほど前から、Yオーナーが所有するAビルと、そのお隣さんのBビルとの間で境界問題が勃発しています。
と言っても、こちら(Yオーナー)から見ると殆ど言いがかりみたいなもの。
AビルとBビルとの間に、法務局の地積測量図通りにしっかりした境界杭は埋まっていますが、塀などは設けていません。
Bビルの従業員の方が日常的にAビルの敷地内に自転車を止めて、Aビルの水道パイプにワイヤー鍵を設置していました。
水道パイプもあまり丈夫でない感じなので、Yオーナーがやめてくれるようにお願いすると、お隣さんは逆上。
「その敷地がAビルのものだなんて承諾していない!」
などと怒鳴り込んできたのです。
いえいえ、境界標からすると、どう見てもAビルの敷地内です。
その境界標自体も動いた形跡もありません。
何を根拠に!?
お隣さんとしては、圧力をかければ何とかなると思っていたのかも知れません。
ただ、Yオーナーは、争い事に何のストレスも感じない強靭な精神力をお持ちの方。
世戸弁護士が境界確定訴訟を提起することになりました。
ところが、裁判官から
「まずは筆界特定制度で資料を収集して、それでも解決しない場合に境界確定訴訟を提起してね」
と言われてしまったようです。
ということなので、筆界特定制度を利用することに。
ただ、筆界特定制度は測量が伴うため、弁護士ではなく土地家屋調査士から申請することになります。
私も土地家屋調査士の登録をしてありますが、10年以上測量をやっていないポンコツです。
なので、いつもお世話になっているT土地家屋調査士にお願いすることになりました。
T土地家屋調査士曰く、
「筆界特定制度では境界標の設置なんかはできないから中途半端なんですよね〜筆界特定できても境界確定訴訟で結果がひっくりかえるかも知れないし。やることは変わんないんで、最初から境界確定訴訟にした方がいいんじゃないですか?見積もりもおんなじくらいですよ」
あの裁判官め、きっと面倒臭かったんだ。