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”Walk on the Wilde Side” Archiveシリーズ#4 "Magic Carpet Ride"

米国在住中の2005年から10年近く”Walk on the Wild Side”というタイトルで書いていたBlogのArchiveシリーズ第四弾は”Magic Carpet Ride”について。最初の投稿は2005年10月25日。

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ステッペン・ウルフと言えば、日本では映画”Easy Rider"の影響で”Born to be Wild"が有名だが、米国のクラシックFM局ではむしろ”Magic Carpet Ride”の方がよくかかる気がする。

調べてみると”Born to be wild"の方は一枚目のアルバムに、”Magic Carpet Ride”は二枚目に入っている。曲調は”Born to be Wild"がストレートな曲であるのに比べて、”Magic Carpet Ride"はむしろファンキーなリズムに乗っておとぎ話のような歌詞をJohn Kayのしわがれ声で歌う面白い曲だ。特に曲の後半でのオルガンの音が時代を感じさせる。

リーダーのJohn Kayは今でもクラシックロックサーキットで活躍しているようで、一度TVでもCCRやプロコルハルムなどと一緒に出ているのを見たことがある。音楽的にはもう既に見るべきものはないが、オフィシャルサイトを見ていてJohn Kayが面白い経歴を持っていることに気が付いた。

John Kayは元々ドイツ、しかも旧東ドイツ出身で共産国家に嫌気がさして家族で旧西ドイツに亡命、そこでアメリカ軍のラジオ放送でロックを学んだらしい。当時は英語は全く話せなかったが、音楽を通じて自由な思想にあこがれていたらしい。14歳の時にカナダに移住してさらに音楽に没頭、英語はラジオのDJの早口から学んだとある。こうした生い立ちは音楽的にも大きく影響しており、特に歌詞では世相を表現することをフォーク界と第二次大戦後のドイツで育った経験が影響していると言っている。因みにSteppenwolfというグループ名はドイツの作家へルマン・ヘッセの小説「荒野のおおかみ “Der Steppenwolf”」が由来らしい。

次のオフィシャルサイトで彼らの音楽のサンプルを聴くことができる。

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