FE風花雪月感想蒼月ルート〜紅花銀雪を添えて〜

書く動機

ちょっと精神的にズタズタにされすぎたので、吐き出すために書きます。
あ、あとネタバレ注意。

クソゲーなの?

いいえ、名作です。特にシナリオ面は私がプレイしたゲーム中では最高です。
小説やなんかも含めて、ここまで精神的にズタボロにしてくれたお話は30年強生きてきた中でなかったです。
ゲームとしては少しテンポが悪いかなと思うところもありますが、そこは育成自由度とトレードオフになっていますので特に思うところはありません。

プレイ状況

紅花→銀雪→(煤闇)→蒼月。
金鹿の学級のみ未プレイ。

吐きそうになったワケ

ディミトリ君、それから先生、グロンダーズで散った金鹿の子たち。あなたたちのせいだよ。

エーデルガルトとディミトリについて

最初に

ほかのまとめブログやなんかで考察はたんまりあるので、ゲームの中のセリフとかには触れません。
あくまで私の解釈を垂れ流します。
またプレイしたルート順の関係で、かなりエーデルガルトに肩入れしているのは自覚しています。
よってエーデルガルトと比較しながら、ディミトリ君を語ります。さらに正直シナリオも斜め読みですので、お前ここそんなこと書いてねえよとか見落としてるぞとかあれば突っ込んでほしいところです。

ふたりの違い

学級間のスカウトが全くない前提ですが、ひとことで言えば、仲間(臣下)に恵まれているかいないか。そして皇族、王族としてふるまい、この2点が大きいです。

臣下の違い

エーデルガルトは銀雪ルートではヒューベルトを除く級友全員と師(せんせい)と敬愛する担任に裏切られ、紅花のときも黒鷲の学級のキャラクターたちはこころからエーデルガルトを支えようという気持ちが、青獅子学級に比べて弱く感じます。
蒼月の場合、始めディミトリはかなり病んでいますが、ガルグ=マグで級友たちと再会して以来、級友たちは病んだディミトリを決して見捨てません。
特にフェリクスなんかは2部ではディミトリをボッコボコにしてもいいくらいの仕打ちを受けていますが、そうはせず、ちょっと先生に本音をもらす程度でしっかりディミトリを支えます。従者のドゥドゥーはいわずもがなです。
以上から私はエーデルガルトに同情的ですし、寄り添ってあげようという気持ちになります。

皇族、王族、軍の総大将として

病んだディミトリは王族としての仕事も放棄しています。これはしょうがないかなと思います。ただし立ち直りが遅い。病んだディミトリは臣下の意見具申にも全く耳を貸さず、戦争遂行でも悪手が多いです。ランドルフの扱いとか。敵将を生け捕りですよ?いろいろ使えますやん。それを拷問にかけて殺そうとするとかちょっとないですわ。先生たぶんそんな事教えてませんよ?
あと蒼月のグロンダーズ会戦も必要のない戦いに感じました。ディミトリの立ち直りがもう少し早ければ金鹿学級の子らを手にかける必要が全くなくなります。
ディミトリ復活後の展開を考えるとグロンダーズで散った金鹿学級の子たちは本当に浮かばれません。ディミトリがいくら20代前半の若造で、士官学校も卒業しきれずとはいってもちょっとなぁと思います。私は。
まぁ戦争中の悲劇だよ、ドンマイ!
で終わるんですけどね。納得はできない。
なのでディミトリはあまり好きになれません。特に青獅子プレイ時のディミトリは。逆に紅花のディミトリは敗軍の将、踏み潰される被侵略国家の元首としての悲哀が大好きです。
一方エーデルガルトはヒューベルトをうまく使いながら侵略戦争の準備を着々と進めて1部のラストで勝負に出ます。侵略国家の皇族、元首としては充分な働きでしょう。師がいないからとウジウジはしません。基本悪役ですからね、そりゃしっかりしますし紅花に入った後、ちょっと抜けてるのもまぁ可愛らしいの範疇です。
さらに重ねると彼女の悲願が達成されるかどうかは先生が味方につくかどうかで決まりますから、プレイヤーの介入する余地と目標を達成するというゲームの基本をしっかりと実感できます。(コレは銀雪ルートの存在も大きい)
戦場に於いてはあの赤い鎧を着て、時には先頭に立つでしょう。将としてもディミトリと遜色ありません。
目標に向かって突き進むエネルギーと気持ちよさはエーデルガルトの圧勝です。個人的に。

余談ですが、蒼月のローレンツは帝国よりの貴族ということでまぁしゃあないかなとは思いました。彼は彼の家の事情でミルディン大橋にやってきてプレイヤーに討ち取られますからね。納得できる死にざまなんですよ。私は。
敵対する黒鷲の学級の学級の子たちもそりゃ殺すことになりますわね。敵対国だもん。逃げたりしてたらエーデルガルトの人望の無さが強調されすぎです。それは銀雪で充分に描かれています。
なお逆に紅花ではフォドラ全土に侵略戦争を仕掛けていますから、士官学校の生徒に手をかけるの納得できます。私は。というか当然だ。そうじゃなきゃ逆にくそシナリオ認定しているでしょう。

先生について

蒼月の先生はオマケ感が非常に強く感じました。先生の功績って千年祭に修道院に集合って、約束のキッカケを作っただけだと思うのです。しかもこれ発案者はディミトリだし。
2部になったら病んだディミトリは止められないわ、エーデルガルトと直接面と向かっても心のひとつも折れないわで良いところなくないですか?紅花→銀雪(煤闇)→蒼月と苦しい戦いをプレイヤーと共にしてきたユニットでありキャラクターなのでそれなりに思い入れがあります。
イラッときたのはランドルフの介錯のあと、ディミトリに説教のひとつもしない事です。システム上しゃあないんですが、教師の無力感をひしひしと感じました。
この無力感が蒼月の章は気持ち良く勝ったと思えない要因をひとつプラスしてくれます。

まとめ

蒼月ルートはディミトリがイマイチ好きになりきれない事と、グロンダーズでの無意味に見える金鹿生徒の死、勝利してもあまり嬉しくないという3点から私の心に引っ掻き傷を残しました。
特にグロンダーズあたりは誰か必要性を教えてください。

おまけ

蒼月シナリオの出来はどう評価する?

風花雪月の決して気持ちよく終わらせないという点では大成功だと思います。気持ちよくないというだけですから。各キャラしっかり成長してますしね。ディミトリも。

銀雪はどうなんだよ?

エーデルガルトの考え方を否定してやるのも教師の務めかなと思っていたので、特に敗北感はありません。(代償が命なのは重いですけども)
レアも消えて先生が教団のボスという事で、中からエーデルガルトが残した宿題を片付ければいいやと思えます。外敵らしい外敵も大陸の外ですしね。
まぁ教団の手先なのは気に食わないので二度とやらないと思います。銀雪限定ユニットもいないですし。