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実子でも里子でも

こんちは、かわこうです。
うちは2人娘の4人家族です。
国は第3子以降も増やしたいみたいですね。

うちは具体的な検討をしているわけではないですが、実子もアリだし、里子もアリだなあと考えています。

僕は児童相談所のケースワーカーの経験があります。
ケースワーカーの仕事の中の大きな役割として、虐待、貧困や障がい等で保護が必要な子を施設入所させたり里親委託させたりする仕事があります。

日本では、“施設か里親か”で言うと、施設偏重と言われています。
おそらく、預ける側の親からすると、里親委託というのは子どもを取られたというような感覚があるんだろうなあという感じがします。
また、児相側としても里親委託というのは手間がかかります。丁寧にマッチングさせるとか、委託後のフォローも入念にやる必要があります。
一方施設入所させれば、プロの職員が慣れていますので、ある程度お任せできる側面があります(もちろん施設入所だとしてもしっかりしたフォローをすることに越したことありません)。

しかし、施設という場所はどういう場所でしょうか。
3歳ぐらいから18歳ぐらいまでの子たちが親元を離れて生活する施設が児童擁護施設です。
規模はマチマチですが、10数人ぐらいのところから100人を超えるところもります。

子どもたちの世話をしたり相談相手になったりするのは施設の職員です。
施設で子どもたちと一緒に住み込む職員というもいるかもしれませんが、大半は仕事としてシフトが組まれて、交代交代に子どもたちの世話をします。
1人1人に担当の職員が設定されます。担任の先生みたいな。

施設の職員は結構大変です。そこに集まる子どもたちは虐待を受けた子や何かしら困難を抱える家庭で育ってきた子たちなので、いろいろな問題が起きます
それに向き合っていかないといけないので、結構大変な仕事です。

なので、職員の入れ替わりも結構あります。
そうやって担当の職員が何度も変わるわけです。

家庭で暮らす子どもは、特定の親の元で一緒に生活して保護を受けます。
親が変わるということは基本的にはありません。
特定の大人との愛着を形成していくということが、子どもの情緒の発達には非常に重要だと言われています。施設ではこれが叶えられない場合が多いわけです。

また、残念ながら、子ども間でも職員から子どもに対しても、暴力という問題が起こります。
物理的な暴力もあれば、性暴力も頻発します。
なかなか安心できる居場所ではないところもあるのが実態です。

ただ、誤解のないように言っておくと、施設の職員はそんな中でも志を持って一生懸命に子ども達と向き合っている方が大半です。

それでも、施設という仕組みそのものに、子どもの発育に重要なものが得られない場合があるわけです。

僕は児相にいた頃、施設偏重に課題意識を持ち、自分の担当した子については積極的に里親委託を検討し、実行してきました。

施設で暮らしている子どもたちは、全国で2万人以上います。
そういう子どもたちのために、児相を離れた自分ができることは多くありませんが、自分が里親になって里子を受けるということも選択肢としてあって良いのではないかと思っているわけです。

大変だとは思いますけどね。実子にこだわりすぎないでも、里子という選択肢も、もっとあっても良いんじゃないかと思います。

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