編集者といういきもの
みなさん小説は好きですか?
どうも見ての通りの文学少年、小山です。
この肩書を名乗りだしてから15年の歳月が経ちました。
ご存じの方はいるでしょうが、「文学少女」シリーズの遠子先輩の代名詞のもじりですね。
僕はあの本を読んだ時から、どうして本の味がわからないのだろうと一生悩み続けています。
まぁそんなわけで、本好きの端くれとして名乗りくらいは拝借しようと名乗りだしたのが始まり。
幸いなことに本を読むことに関しては才能があったらしく、今日も編集者として細々と生きさせてもらっています。
さて、というわけでみなさん小説は好きですか?
僕は大好きです。
好きでなけりゃこんな仕事やってないし、こんな場末のnoteを見に来る方に聞くのも失礼な話ではありますがね。
多分、世の中にも小説が大好きな人ってたくさんいると思うんです。
その人たちのもとへ、面白いと思ってもらえる、笑ってもらえる、泣いてもらえる小説を届けるのが、僕たち編集者といういきものです。
そもそも編集者って何?
難しい話です。
どこかの出版社に所属したら編集者なのか? じゃあ編集プロダクションにいるのは編集者じゃないの? 雑誌編集者はどういうくくりに入るの?
ええい、定義がまだるっこしすぎる!
一個一個考えてたら、日が暮れてまた昇りますよ。
そんなわけで、僕の考え付いた最強の分類を発表したいと思います。
でん!
編集者とは、コンテンツを編集する存在である。
はい、これ以上ないくくりだと思います。
正直これ以上細かくしたところで誰も得しませんね。
ただ言い換えただけじゃないのか、それ?
と、画面の向こうのあなたは考えているところだと思うので、そろそろ解説を入れていきます。
一般に編集者と言ってイメージされるのは、小説家と二人三脚で本を作ったり、漫画家と二人三脚で漫画を作ったり、といったところでしょうか。
こいつら二人三脚しかしてねぇな。運動会かよ。
でも、それだけが編集者だけではありません。
雑誌を作っている方々も編集者ですし、そもそも図鑑や写真集なんかを作っているのも編集者です。
ここまでで一つの区切り、本を編集する人が編集者である、と言えます。
ですが、実は最近は動画編集という存在もいます。
WEBのニュース媒体も進化してきていて、そこの記事を書くWEBライターも編集者を名乗り始めていたりもします。
そう、本だけに限らずコンテンツを編集する人たちが編集者と呼ばれているのです。
逆に、みなさんが想像するだろう書籍編集がしていることを話すと、
➀作家さんに声をかけ、
②企画を立ち上げ、
➂イラストレーターさんにイラストを頼み、
➃デザイナーさんにブックデザインを頼み、
⑤作家さんからあがってきた原稿を編集し、
⑥あらすじや帯や扉などの本の細部を作り、
⑦広告や煽り文でお客さんを集め、
⑧全部を組み合わせたものを世に出していくわけです。
いや、やること多すぎぃ!
こんな行程全部できないといけないとか、書籍編集はおかしいですよ本当に。文章を見れるだけでは成立しない仕事なのです……。
なので、こんな複合スキルの持ち主だけを編集者認定していたら、世の編集者が死んでしまいます。
漫画編集については詳しくないですが、向こうはネームや漫画を見るとかいう更に専門技能が必要になってくるので、もっと専門職だと思います。
僕自身は書籍編集でしたが、編集者という定義をファジーに考えた理由がわかってもらえたでしょうか?
なんでそんな話をしたの?
はい、なんでだと思いますか?
それはですね、新しい形の編集者というものがどんどん世に出始めているからです。
書籍出版業界だけでも三木一馬さんという有名な編集者が、これからの編集者は媒体を編集する、と提言してストレートエッジという会社を設立しています。
多分、同じような流れはまだ見えるところに来ていないだけで、たくさんあるんだと思います。
僕もちょっと最近企んでいるところがあるので、その流れに乗ってやろうというわけです。
なので、これは所信表明です。
僕はこれからちょっと大きなことをしてやるぞ、というね。
まだ具体的な話はしません。
然るべき時に発表します。
楽しみにしていてください。
待て、次回!
今日はここまで。