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BGMを聞け!~BW・中級6曲~
皆さんこんにちは。こすぎです。今回は、私が愛してやまないポケモンBWのBGMを紹介する記事の、第2弾です。前回はこちら↓
前回は、初級編と称してファンの間では有名な7曲を紹介しました。今回は、知名度は多少落ちるものの人気の高いBGMを、厳選して6曲紹介していきたいと思います。
①揺れぬ想い
ストーリー中盤、主人公は旅先にて幼馴染かつライバルの女の子・ベルとばったり遭遇するわけですが、そこにベルの父親が乱入してきます。
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ベルの父親は、娘を心配するあまり、旅を辞め一緒に家に戻るように言います。しかし、ベルは当然それを拒否。場に不穏な空気が流れる中、声を掛けてくるのがトップモデルのカミツレでした。
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この地のジムリーダーでもある彼女は、旅の重要性を父親に説き、颯爽と去っていくのでした。ベルやその話を聞いた主人公もといプレーヤーが、改めて旅をする決意を固めるきっかけとなるイベントです。『揺れぬ想い』は、このイベント時に流れる情緒豊かな一曲です。
小ネタ1:『揺れぬ想い』の乱用!?
BW中では上のような感動シーンで使われることの多いこの曲ですが、続編であるBW2では意外な場面で使われることがあります。
詳細は省きますが、BW2には各キャラクターのショートストーリーを回想する「想い出リンク」なる機能があります。BWでは行方をくらませてしまうNの葛藤、最終決戦でなぜか姿を見せなかったとあるジムリーダーの事情など…BWのストーリーを補完する内容の小エピソードが詰め込まれています。
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それらの回想シーンではほぼ必ずこの『揺れぬ想い』が流れ、感動シーンでは再び涙を流すことになるわけですが、中には衝撃的なネタエピソードもあります(ネタバレになるので明言しませんが、とあるジムリーダーのキャラが崩壊したり、プラズマ団の残党が現実のネットスラングを口走ったりします)。
要は、色々と印象深い曲なんですよね。
小ネタ2:XYでは…
なんとこの『揺れぬ想い』、制作陣としても格別の思い入れがあったのか、次回作であるXYでも聴くことができます。しかもXYの3DS音源で。
ヒヨクシティのポケモンセンターの真下にある民家の男性に話しかけると、懐かしの1曲が蘇ります。ぜひ聴いてみてください。
②ホドモエシティ
ライモンシティを西に進み、ホドモエの跳ね橋を抜けた先が貿易で栄える港街・ホドモエシティです。
謎の音楽が流れてきます。
日本っぽいのか、異国情緒なのか、なんともいえない癖になるBGMです。プレーヤーは一度聴いたら忘れないと思います。某配信者は、きゃりーぱみゅぱみゅの『にんじゃりばんばん』に重ねて口ずさんでいました。
♪さわやかにルンルルにんじゃりばんばんルンルルにんじゃりばんばん…
小ネタ:街名の由来
BWの舞台であるイッシュ地方の街の名前は、すべて模様の名前がモチーフになっているようです。ヒウンシティなら「飛雲文」、ホドモエシティなら「帆巴(ほどもえ)模様」という具合ですね。
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もっと分かりやすいのは、ヒウンシティの北にある商業都市・ライモンシティです。ライモン…そのまま「雷紋」のようです。
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4番道路を抜けて南側からライモンシティに入ると、ゲート近くの床に雷紋がデザインされています。すぐ奥にはバトルサブウェイがありますね。だからなんだって話ですが。
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せっかくなので、ライモンシティのBGMも置いておきます。施設が多い街なので、「迷ったらとりあえずそらをとぶでここに来る」みたいな方も多かったのでは?
③リュウラセンのとう
リュウラセンの塔は、イッシュ地方の西北にある古代建築物です。いつ誰が作ったのか分からない…とかいう設定があります。ただ、いかつい設定の割にはストーリーにあまり絡んでこないため、印象が薄い方も多いと思います。
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BW2ではこの堀でカイリューが釣れるらしい
むしろ印象が強いのは、リュウラセンの塔よりも先に訪れるタワーオブヘブンではないでしょうか。
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BW2ではフェスミッションで妙に殺気だった女性と戦うハメに。
その名の通り、亡くなったポケモンの集合墓地であり、供養塔としての役割も果たしています。ポケモンは度々この手の建築物をぶっこんできますね…。屋上でチャンピオン・アデクがかつての相棒ポケモンとの想い出を語るシーンは、子供心に切なくなったのを覚えています。
このBGMは、集合墓地に漂う悲しく不気味な雰囲気をよく表した曲だと思います。
小ネタ:ジャイアントホール
実はこのBGMは、先述のリュウラセンの塔、タワーオブヘブンの他にジャイアントホールでも使用されています。すなわち、イッシュ地方北東の巨大なカルデラ風ダンジョンのことですね。殿堂入り後、とある伝説ポケモン捕獲のためにやってくることになります。
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小さめの洞窟を抜けると、霧の中に大きな窪地が出現します。この窪地、BW2ではストーリーの核になる場所として何度か訪れることになります。
④戦闘!四天王
さて、旅はいよいよクライマックスへ。殿堂入りを目指すプレーヤーを最後に待ち構えるのは、チャンピオンとその脇を固める四天王、というのがポケモンシリーズの定番です。このBGMは、四天王との戦闘BGMですね。
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重低ベース音から始まり、終始妖しさを放ってやまないこの曲は、四天王それぞれのキャラやBWのストーリーの雰囲気としっかり噛み合っており、絶賛すべき一曲と言えます。特に、前作のダイパやHGSSは四天王戦のBGMが手抜き(ジムリーダー戦と全く同じだったり、キーを変えただけだったり)に感じられることが多かったわけですが、BWでは全く異なる旋律が展開されました。
小ネタ:RSEの四天王戦と…?
実はこの曲、一部がRSEの四天王戦BGMのリメイクとなっています。
上の動画の1分18秒頃を切り取ったものですが、RSEの四天王戦のメロディと一致しているんですね。RSE四天王戦の該当箇所はこちら。
オールドファンは狂喜したことでしょう。
⑤サヨナラ
悪の組織・プラズマ団のボスにして主人公の最大のライバルであるN(エヌ)との別れ際に流れるBGMです。お互いの理想をぶつけ合って戦ったうえで、主人公に理解を示してくれるシーンとなっており、プレーヤーの涙腺に絶大なダメージを与えてくる1曲となっています。
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実は、BWではクリア後にNに会うことは1度たりともできません。各地に逼塞しているプラズマ団の幹部たちを引っ捕らえにいくミニイベントでも、Nは名前が出てくるだけで姿を見せないのでした。当時は(もう2度と会えないのか…?)とゆかりの場所を探索したり、攻略本を読んだりしていた記憶があります。
まさに、”サヨナラ”の一曲なのです。
小ネタ:ポケモンマスターズで…
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DeNAが提供しているスマホゲームに『ポケモンマスターズEX』なるものがあります。このゲームでは、ポケモンに登場する人間キャラにスポットが当てられ、時にはオールドファンをも唸らせるミニストーリーが展開されています。BGMも本家のアレンジが数多く実装されており、ソシャゲのBGMのクオリティは逸脱しています。
そこに、Nが新キャラとしてリリースされたのが1年ほど前のお話です。筆者も喜び勇んでインストールし、思いが通じたのか10連目でゲットできました。
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そして実は、Nがリリースされるのと同時にNにまつわるサブストーリーが公開され、その内容はBWファンのユーザーを悶絶させたのでした。
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詳細はネタバレになってしまうので伏せますが、『サヨナラ』の見事な回収が行われています。ネット上では「実質BW3だろこれもう」などと評判になっていました。ぜひプレイしてみてください。
⑥戦闘!チャンピオンアデク
BWにおけるチャンピオンであるアデクとの戦闘BGMです。
チャンピオン戦というとどうしても厳かな雰囲気を想像しますが、この曲はアデクの人柄を表したのか、挑戦者を快く迎え入れる強者の余裕のようなものが感じられます。
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ただ、惜しむらくはBWのストーリー上でチャンピオンと戦う機会が無いということです。ラスボスであるNと、さらにとある別の人間と戦って、それで話としては完結してしまうんですよね。もちろんストーリー終了後にポケモンリーグに行けばアデクと戦うことができますが、ストーリーに絡まないせいでこのBGMも知名度が高くないように感じます。どうしてこうなった。
ちなみに、このBGMは高難易度バトル施設・バトルサブウェイのボス的存在であるノボリ&クダリとの戦闘BGMにも使われています。
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専用BGM用意してくれよ!!!!!フロンティアブレーンみたいなイケてるBGMをよ!!!!!
小ネタ:BW2のアデク戦
続編のBW2では、アデクはチャンピオンを辞めて隠居生活を送っています。チャンピオンだったはずの人間が、惜しげもなくストーリーの最序盤で出てくるので度肝を抜かれるわけですね。
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とはいえBW2のアデクにも、殿堂入り後に話しかければ戦闘することができます。
……ただ問題なのは、戦闘BGMが一般トレーナー戦のものに変わっているということです。なんでや!!?
さらにもっと切ないのは、BW2で新しく登場するアデクの孫・バンジロウとの戦闘BGMには、まさかの『戦闘!チャンピオンアデク』が用いられている点です。チャンピオンを辞めさせられ、田舎に隠居させられ、専用BGMを孫に奪われ……。どんだけ不遇なんだこのおっさん。
おわりに
いかがでしたか?中級編と銘打った今回は、BWファンの間で根強い人気のある曲を選んでみました。他のBGMとの関連性などを書き連ねていたら、実質6曲では収まらなくなってしまいました。それだけBWのBGMは素晴らしいということが伝えられれば幸いです。
BWの再プレーなど、いかがですか?
上級編はいずれUPします。それでは。
こすぎ