自分で演じる実写動画を撮って思ったことなど
最近、YouTubeで寸劇動画を投稿し始めました。
(↓こういうのとか)
動画の構想や脚本を考えるのはすごく楽しいけど、いざ自分が演者となって実際に動画を撮ってみると結構いろいろな壁に突き当たるものです。
僕は、映像をやっている方々にとっては当たり前であるセオリーも、最初は全く知りませんでした。
例えば、被写体はカメラから離れている方がプロポーショナルに映りやすい。とか、照明は被写体から離した方が顔がテカりにくい。とか。
(厳密にはこのように100%言い切れるものではないけど)
そんなことを、実際に自分が被写体になって撮影をしてみて、少しずつ掴めてきた気がする一方で、やる度に「全然わからん…」という気持ちにもなります。
一人で撮るの難しすぎる問題
一人で撮影する際は、誰もいない場所に向かってカメラをセットするところから始まります。
まず、画角を決めてから被写体の座り位置にダミーのモノを置いてフォーカスを合わせます。
それから自分が被写体位置に座るのですが、僕が使っているカメラがバリアングルやチルトのモニターではない背面張り付きモニターのため、以下のような手間が発生します。
録画ボタンを押す
↓
被写体の位置に移動して演技をする
↓
カメラの位置に移動して録画を止めて背面モニターで映像を確認する
この流れを繰り返します。
現在はこれが非常に手間なので、被写体位置から確認できるように外付けモニターを買うなどして、やり方を変えていきたいですね。
ある程度テイクを撮り溜めたあとは、カメラからメモリーを抜いてパソコンまで持っていき確認します。
ここまでやった後に、大画面でよく見たらフォーカスがずれていたりすると、もう絶望です。
(絞り値を上げればフォーカスは概ね解決するのですが、被写界深度の浅いボケた絵でどうしても撮りたい…ので絞りは常に開放でやっています)
とにかくライティングが大事
映像クリエイターの方の多くが口を揃えて「ライティングが最も大事」と仰っている印象が僕の中にはありますが、確かにライティングは時間が溶ける最大の要因です。
照明をあまりうまく操作できないと、肌のテカリや顔の造形のクセなんかも目立ちやすくなってしまいます。
かといって、正面から明るくパチっと当てすぎてもフラットな絵になりすぎてバランスが難しい。
ハードライトではなくソフトライトになるように照明をセットする方が、今のところ自分の顔がまともな写りになってくれる感じなので、光をディフューズしたり壁にバウンスさせたり、色んなインチキをしてごまかしています。
ライトの質感については以下の那須裕介さんの動画が参考になります。
ライティングはテクニックの世界なので、試行錯誤していくうちにコツを掴んでいくしかないのかもしれません。
「蛍光灯色よりも暖色の照明をキーライトにした方が自分には合う」とか、そういった知見を積み重ねていくということですね。
そんなこんなで七転八倒するうちに、最初のイメージとはだいぶ違う絵が出来上がったりします。
脚本を書くのが一番楽しい説
「映像を作ろう」となったときに、映像(絵)・音楽(選曲)・物語(脚本)、のどの要素をイメージするかなんですが、クリエイターによって、映像特化型・音楽特化型・物語特化型、のパターンが考えられると思います。
それでいうと、僕は「音楽に100振って考えている」という感じでもなく、意外と平たく30・30・30ぐらいの思いつきで均等にイメージしているような感覚があります。(一応音楽畑ではあるんですが…)
しかも、どれが没頭できるかで考えると、以外にも物語(脚本)を書くことが最も没頭できるような作業な気がしています。
もちろん音楽単体を作品として作る際は、音楽を作ることに強く没頭するわけですが、こと映像の音楽においてはわりと選曲的な思考が強いですね。
絵のイメージやストーリーテリングに合わせて最後に音をつける流れでしょうか。
例えば、以下の動画。
この動画は、最初に脚本を表にして書くところから始めました。
この時点では音楽は思いついておらず、絵も「画面分割をして左半分の映像をディレイしたものが右半分に表示される」ぐらいのイメージしかありませんでした。
また、完成した動画はワンカット撮影になっていますが、この段階では上記の表のブロック(1~11の数字)ごとにカットを割って撮影しようと考えていました。
しかし試しに脚本読み上げのテスト撮影を行った際に、「案外ワンカットで撮影できるかも」と分かったので、ワンカットで演技を行うためのタイミング合わせ用のガイド動画を作成しました。
画面左半分に表示されているオレンジのバーが縮んでいき、真ん中で消えた瞬間にオレンジ色の台詞を発話すればタイミングがバッチリ合うというものです。(過去撮影の動画の一部をアイコンとして貼り付けたり。)
そして実際の動画の撮影を行い、絵を完成へと持っていきます。
ここで完成した映像を元にようやく音楽を作り始めます。
というように、上記の寸劇動画では物語(脚本)を主軸に書き始めました。
それ以外の動画は前述のように、絵も音楽も脚本も30・30・30と特別どれかに特化せずに作っているといったものです。
いずれにしても、一連の動画づくりにおいては音楽が主という感じではなくなっていますね。
逆に言えば、音楽以外の表現方法も開拓できるようになりつつあるのかもしれませんが…。
と、最近はこんなかんじで映像をぼちぼち作っています。
それではまた次回の動画でお会いできれば。
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