バレンタインデー商戦から浮かぶカカオ豆を取り巻く厳しい現状
またまた久しぶりの
投稿になってしまいました💦
皆さんは今年の
バレンタインデーは
チョコを贈ったり、
チョコを頂いたりしましたか?
チョコ好きの自分も
バレンタインシーズンは
チョコのスイーツや
パンケーキをたくさん食べたり
有名百貨店で催されていた
バレンタインのイベントにも
結構足を運びましたね🎵
バレンタインデーも過ぎて、
ホワイトデーやイースターの
シーズンなので
時期はずれかと思いますが
今回はバレンタインデーや
チョコレート、
その原料であるカカオ豆に
スポットを合てて
お話ししようかと思います。
1.バレンタインデーとは?
そもそもバレンタインデー
(St.Valemtine’sDay)」の歴史は
ローマ帝国の時代まで遡ります。
当時ローマでは、
2月14日はすべての神々の
女王ユーノーの祝日で、
翌日の2月15日は
ルペカリアの祭りが
行われる日でした。
このお祭りでは男性が桶の中から
女性の名前が書かれている紙を引いて、
相手の女性と祭りの間
パートナーとして
一緒に過ごすことになっていたそうです。
そしてパートナーとなった
多くの男女は
そのお祭りで恋に落ち、
結婚したと言われています。
なんとも
ロマンティックですね💕
時は西暦3世紀頃の
ローマ帝国皇帝・
クラウディウス2世は、
若者が戦争へ争いに
行きたがらない理由は
愛する家族や恋人を
故郷に残すことを躊躇する
気持ちにあると確信、
結婚を禁止してしまいました。
酷い‼️鬼‼️悪魔‼️
しかしこれを受け、
キリスト教司祭の
ウァレンティヌスは
かわいそうな
兵士たちのこと想い、
内緒で結婚式を
執り行っていました。
そのことがやがて
皇帝の耳にも入ります。
怒った💢皇帝は
法を無視した
ウァレンティヌスに
罪を認めさせ、
二度とそのようなことが
ないように命令しました。
しかし、ウァレンティヌスは
それに従わなかったため
処刑されてしまいました。
以降、毎年2月14日は
ウァレンティヌスが
処刑された日として
国民でお祈りをする様
になったそうです。
「バレンタインデー」の
「バレンタイン」とは、
若者たちの
愛を取り込もうとした
キリスト教司祭の名前
「ウァレンティヌス」のことであり、
今では
「ウァレンティヌス」は
「聖バレンタイン」と言う
聖人として
広く知られています
2.なぜチョコを贈るのか?
バレンタインデーと言えば
チョコレートを思い浮かべる人が
ほとんどだと思います。
世の女性は
職場の上司や
男性の同僚に渡すのは
選ぶのも面倒だし、
気を遣わないといけないから
煩わしいしストレスを
感じている方も多いのでは
ないのでしょうか。
自分は逆チョコと言うか
職場でお世話に
なっている方々に
チョコやお菓子を
プレゼントしています。
僕の場合は
変わったケースですが、
でもバレンタインデーに
チョコレートを贈る習慣は
日本独自のものです。
海外でもバレンタインデーに
チョコレートを
贈ることはありますが、
カードや花束、
お菓子を恋人や家族、
友達に贈る習慣の
一つの選択肢であって
日本の様にチョコレートが
一概に定番ではありません。
日本のバレンタインデーで
チョコレートが定番化したのは
1958年頃に遡ります。
この頃バレンタインデーが
流行してきたのですが、
一説によると都内デパートで
開かれたバレンタインセールで、
チョコレート業者が
「バレンタインには
チョコを贈ろう」と
広告を出しキャンペーンを
行ったのが発端の様です。
クッキーやマカロンを
プレゼントする人が増えていても
それでもまだまだ
「バレンタイン」と
言えばチョコレートと決まっています。
職場の上司や同僚など
本命ではない人に渡す
「義理チョコ」以外にも
同性の友達同士で
贈り合う「友チョコ」や
少し奮発してあえて
高価なものを自分用に購入する
「ご褒美チョコ」が
トレンドとなっています。
3.チョコを取り巻く環境の変化
近年、チョコレートは
味の美味しさだけでなく
健康効果でも
注目される様になりました。
抗酸化作用のある
高カカオチョコレートを
中心にチョコレートの
市場が拡大しています。
イラストはチョコの
原料であるカカオ豆の
生産量並びに消費量について
わかりやすくまとめてあります。
コートジボワールなど
アフリカ諸国、
かつてヨーロッパの国々が
植民地支配していた地域が多いです。
統計で見ると
世界のカカオ豆の60%は
コートジボワールと
ガーナの2か国で生産されていますが
最大生産国である
コートジボワールで
不自由なく生活できる収入(※1)を
得ている生産者は
たった7%にとどまっています。
58%は極度の貧困状態(※2)に
あると言う想像を絶する
厳しい現実を
突きつけられた結果です。
※1 不自由なく生活できる収入
(living income)とは、
コートジボワールで
年間7,318米ドルと
推測されるが、
これは決して
高い額ではありません。
※2 極度の貧困状態とは、
世界銀行が設定した
一日1.9米ドル以下の
収入で生活していることを指します。
この状況は隣国の
ガーナでもそれほど変わりません。
貧困だけでなく
児童労働も問題視されていて、
2015年に
発表された調査によると、
コートジボワールと
ガーナだけで212万人もの
子どもたちがカカオ豆の
生産に携わっていて、
その5年前に比べて
21%も増えています。
また、その仕事をする上で
96%の子どもが
危険にさらされているとも
推測されています。
同様に、ブラジルの
カカオ畑でも児童労働が
大きな問題として指摘されていて、
これほど児童労働が
蔓延しているのも
極度の貧困と密接に関係しています。
世界のカカオの90%は
小規模農園で生産されていて、
貧困状態にある農園は
その家の子どもを
労働力として動員せざるを得ない。
また、貧困などを理由に
子どもが家族から
引き離され人身売買や
強制労働に巻き込まれる
ケースも決して少なくないのです。
2016年から2017年にかけて
カカオ豆の国際価格が急落し、
ただでさえ低かった
生産者の収入がさらに
大きく減少しました。
その原因として、
西アフリカでの豊作が
もたらした世界的な過剰供給や、
投資家による投機行動
などが挙げられます。
いずれにしても、
原材料のコストが下がったことで
チョコレートの
メーカーにとっての利益が跳ね上がり
カカオ豆の市場価格は
需要と供給などの関係で
流動的ではあるが、
低すぎる価格設定の
背景にはメーカーと
生産者との間の
パワーバランスが大きく
影響しているのは
間違いない様です。
市場価格が上がれば
メーカーは値上げをするが、
下がったときには
価格をなかなか下げず
儲けを増やすというのが
基本的な仕組みです。
リスクを負うのは
主に最初から貧困状態に
置かれているカカオ豆の
生産者となります。
貧困国とその生産者に対して
それまで農作物や鉱物資源を
不当な安価で売らざるを
得ない弱い立場にあったことを認識し、
適正価格での購入を
推進するフェアトレード運動も
叫ばれています。
フェアな貿易に値するか
どうかの基準を設けて(※3)
その条件を満たしている
商品に対して、
フェアトレード認証を
発行する機構も存在します。
※3 国際フェアトレードラベル機構が
設けている基準の中で、
「フェアトレード最低価格」と
生産地域における
インフラなどの開発活動に使用される
「フェアトレード・
プレミアム(奨励金)」が
保証されていることが
特徴として挙げられています。
ただフェアトレードは
あくまでも生産者に対する
搾取をやめ、
適正価格で商品を購入すると言う
本来ならば
当然のことに過ぎないものであり、
チャリティーではありません。
多くの問題を抱えており、
フェアトレードが
「支援」や「社会貢献」で
あるかの様に見せて、
メディアの誤った情報が
誤ったイメージを
助長させています。
同時に、市場の圧倒的な
シェアを占める
アンフェアなチョコレートと
その業界がもたらす
極度の貧困については
全く報道していないため、
読者・消費者のイメージが
現実とはかけ離れたものに
なっているのは残念でなりません。
一粒のチョコレートには、
たくさんの生産者の苦悩や哀しみ、
全ての子供たちではないにしても
学校に行けず家族にも引き離され
今日生きるのも
精一杯な子供たちの
残酷な現実が詰まっていることを
我々は自覚し、噛みしめて
味わって欲しいです。
今回の投稿は以下の記事を
参考にさせて頂きました。
ありがとうございました。
クックビズ総研
バレンタインの意味と由来って?
チョコレートは日本だけの習慣だった
https://www.google.co.jp/amp/s/cookbiz.jp/soken/culture/valentine_yurai/amp/
GNV GLOBAL NEWS VIEW チョコレート:
報道されない
「ビター」な現実
https://globalnewsview.org/archives/9151