自分の為に何かをしてくれる人の存在
昨日はひどく落ち込んでいた。
仕事でのミス
仕事での評価
そればかり気にして空回りして、結局環境のせいにした自分が嫌いになって、飛び込んだカラオケ屋で発散。
なにをしてるんだろうか。
次の日は休みだったので朝から気分転換に散歩に行った。
サンドイッチが食べたくなり、朝からやってるカフェのショーケースを覗いてみるがピンとこずカフェオレのみ注文。次に向かったサンドイッチ屋は休み。
すっかりカフェオレも汗をかき始めた頃、そういえばもう一軒サンドイッチ屋があったなと思い出し、向かった。
「あちらで少しお待ちください」
そう言われて外が見えるカウンターで待っていると、背中の方から聞こえてきた音にハッとした。
卵を割る音
ベーコンを焼く音
サンドイッチを包装紙で包み込む音
生意気にも、ああ今この人は私の為にサンドイッチを一から作ってくれているんだと感じた瞬間、感謝の気持ちが止まらなかった。
「毎回注文を受けてから作っているんですか?」
「はい、そうです。お待たせしてしまい申し訳ございません。」
「いえ、違うんです。嬉しかったんです。ありがとうございます。」
申し訳ございませんと言わせてしまった事に後悔し、ああ自分はやっぱり生きる事が下手くそだなと感じながらサンドイッチが入った紙袋を受け取り、目的地の緑道へ向かう。
途中で、ひどく泣きそうになっている自分がいたが、いいんだよと言い聞かせながら左右交互に踏み出す自分の靴を見ながら歩いた。
自分の為に何かをしてくれる人の存在
それは、振り返ると結構あるものだ。
ふと今日みたくその存在に気づいた日は、できるだけ笑っていようと思った。
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