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無いものはない!

いくら探したところで、いくら待ってみたところで

無いものはどうしようもない。

そのことを受け入れられるようになるまで

随分と時間を要したもんだ。

すでに人生の午後に差し掛かかっているというのに、

図らずもひとりの時間を多く持てる今となって、

ようやくそのことにも心底向き合えたように思う。

若いころ、収入の良い仕事ばかり追いかけては

心のどこかで「これは仮の姿、いつかもっと自分にしかできないことを

するんだ・・」そんな風に思っていたような気がする。

そして、望むような道に踏み出せないのは家族という足かせが

あるから仕方がないとでも言いたげな顔をしていたに違いない。



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