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Web2.0型Move to Earnとの比較からWeb3を探る(そしてトークンエコノミーについて思うこと)

Move to Earnの代表的アプリStepnも価値が急落してますが、さてどうなることやら。

さて本日はちょっと立ち止まって、いわゆるWeb2.0という従来型サービスとの比較により、Web3を探ってみたいと思います。

Move to Earnは何も今に始まった話ではなく、ポイ活も含めれば以前のいわゆるWeb2.0の時代からあります(Move to EarnをNFTゲームに限定しない定義ならですが)。中にはポイントの交換先として現金や暗号資産をもらえるサービスもあります。

「ポイ活」Move to Earn

例えばGMOメディアが運営するポイントタウン。ポイントの貯め方は色々あり、その一つに歩数があります。そして貯めたポイントはギフト券や楽天ポイントなどに加え、現金、ビットコインにも換えられます。

もう一つはDoshCookという会社が運営するステラウォーク。22年1月にリリースされ、歩いて貯めたポイント(アプリ内での名称はジェム)を、ステラルーメンという暗号資産に交換できます。ちなみに会社HPは7月現在準備中なので実態はわかりかねます。ステラウォークの使い方やアップデート情報などはブログで発信されています。

いずれも歩いて稼げる額は、月に100円分程度のようです。
そしてサービス運営者にとっての主な収益源は広告と見受けられます。

ポイ活系Move to EarnアプリとWeb3の違い

アプリケーションごとに違いはありますが、ユーザー目線で、開始から稼ぐまでに関して次のようなことが言えます。
(※ どちらの方が優れているという話ではありません)

  • はじめやすさ

    • ポイ活系はウォレット無しで始められる。ただし獲得したポイントを暗号資産に交換したい場合は必要になる

    • Web3はウォレットを持っていることが前提

  • 価値変動のリスク/可能性

    • ポイントの交換先が暗号資産以外で、現金やギフト券であれば、価値下落のリスクは低い。仮に暗号資産でも、Web3アプリごとのトークン(独自の通貨)に比べるとリスクは低め。ただし稼げる額は小さい

    • Web3は価値変動のボラティリティが大きい分、一般的にそれがリスクにもなる一方、投資目的の場合人によってはチャンスとも捉えられる(ただしWeb3の中にも前回記事のように初期投資ゼロで出来るアプリはあります)

  • サービスとユーザーの関係

    • ポイ活系だと、ユーザーはアプリ側の定めたルールに従って利用して稼ぐ、あくまでサービス提供者と利用者の関係

    • Web3だと、サービスが成長するとユーザーが保有する暗号資産の価値も上がり、サービス提供者と利用者という関係以外に、ユーザーは株主のようにサービス成長の果実を享受できる

書いてみて気づきましたが、これらはMove to Earnについてというより、ポイ活(Web2.0)とWeb3アプリケーションの違いですね…

サービス運営者目線での違い

ポイ活(Web2.0)とWeb3は、上記を見比べると言わずもがなですが、対象ユーザー属性が異なります。
つまり、単純に二分するのは乱暴かもしれませんが、気楽にやれてお小遣い程度稼げればOKか、暗号資産の値上がりによる利益を得たいか、が大きいと思います。

サービス開発者のスタンス次第ですが、特定の課題解決に狙いを定めるなら、対象ユーザー属性に沿って、Web3のX to Earnが合うのか、実はWeb2.0型で十分なのか、合理的に判断することが重要と思います。

また、これが本質的な違いと思いますが、Web3は独自のトークン(暗号通貨)を発行し、それを基盤とした経済圏(トークンエコノミー)をつくります。経済圏というくらいなので、そのトークンを購入したり売ったり、取引に用いたり、そういう仕組みの設計が肝になります。

Web3のつくる経済圏とその責任について思うこと

この経済圏の設計がWeb3のおもしろいところで、各サービスが持続性を持たせるために試行錯誤しています。

個人的に、経済圏をつくるというのは、とても責任の重いことだと思います。例えば極端な話、円が暴落したらその経済圏にいる人たちは困りますし(空売り狙ってる人は別として)、株式会社が倒産したら株主は困ります。

サービスとしてどこまで持続性を持たせられるのか、あるいは価値が暴落することも現状はある程度避けられないと思うので、下落を見越してどんな設計をするのか、まだ答えや確実なモデルは見出せていませんが、大きなテーマなのでまた別の機会に、最近のサービスからの学びや疑問などを交え整理したいと思います

この記事は特定のサービスの利用や暗号資産の保有を勧めるものではありません

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