見出し画像

業績を上げる簡単な方法

パーキンソン病治療のため、脳のある部分に電流を流した。

医師が電流のスイッチをオンにした途端、患者は進行中の会話を突然やめた。目を伏せ、ちょっと身体を右に傾けた。そして、悲しみの表情になった。数秒後、彼女は泣き崩れた。涙があふれ、全身が深い苦悩で覆われた。

「頭の中でどんどん落ちてゆく、もう生きたいとは思わない。何かを見たいとも、何かを聞きたいとも、何かを感じたいとも・・・
人生にはもう飽き飽きした。もうたくさん。これ以上生きていたくない。
私なんて価値がないように感じる。この世は怖いわ。
隅っこに隠れていたい。
なぜ私は皆さんに迷惑をかけているのかしら」

医師は、この異常な現象が電流によるものと知り、治療を中止した。90秒後、彼女は正常に戻った。すすり泣きは、始まったときと同じく、突然終わった。悲しい表情も、瞬間に消えた。

その後、あっという間に彼女はほほえみ、リラックスし、次の五分間は、とても陽気で、おどけてさえいる。いったいあれは何だったの? と彼女。

医師は、患者の合意のもと、その後次のような実験をした。

第一に、「いまから電流を流します」と宣告し、実際には流さず、マウスをクリックするだけ。この場合、患者に異常行動は見られなかった。

第二に、予告なく本当に電流を流した。同じ症状が出た。

「悲しみ」「苦悩」という思考は、情動・・・涙が出る、苦しみのモヤに全身が包まれる・・・の「後に」生じた。

別の患者。ある治療で、脳に電流を流した。

突然、患者は笑い出した。

笑いの後に、「楽しい、あるいは陽気な感覚」が生まれた。

笑いを生み出す脳部位は約2センチメートル四方の小さいものだった。

さて;
これらから何が学べるだろう。

身体が先で、感情(と、それに並行して連動する思考)が後。

とすれば、いつも笑みを浮かべていれば・・・口角を上げていれば・・・「楽しい、あるいは陽気な感覚」が生まれる。

JOY+WOW+LOVE and FUNな生活にしようと思うなら、
JOY+WOW+LOVE and FUNな身体感覚を先に生み出す。

テーマーパークに身体を置く。すると、おなじみの映画のテーマソングに包まれる。楽しい気分になる。

それと同じ。

会社や家庭が陽気な空気で満たされていれば、それだけでオーケーなわけだ。

バカボンのパパはやはりすごい。難しいことは考えない。

ひたすら
「これでいいのだ」

だから明るい生活を送ることができる。

これでいいのだ

*参考『Looking for Spinoza  Joy, Sorrow, and the Feeling Brain』 by Antonio Damasio 、邦訳『感じる脳』(ダイヤモンド社)

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集