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年を喰って痛むということ

年末年始、そして今も体調が戻らず、妻を含む周囲の人たちも発熱したりしている状況で、だるい身体を横たえて、中原昌也の新刊『偉大な作家生活には病院生活が必要だ』を読んでいる。いや、集中力がないので、パラパラ眺めている。

中原昌也は2023年に倒れてしまって、長期の入院と退院、その後の状況までXでなんとなく知っていた。巻頭と巻末は口実筆記、あとは病気の前後の日記や原稿をまとめた新刊。新しい本が読めるのは嬉しいし、どんな形であれ表現活動を再開したのは素晴らしい。

なぜ僕は中原昌也の本を読むんだろう? 彼みたいにたくさん映画を観ていないからレビューもよくわからないし、それは書籍も音楽も同様。ただ固有名詞が分からなくても読んでいる。「金がない」と呪詛のように繰り返し、それでも大量の書籍や音源、機材などを売り買いしている日記も好きだ。「こういう人がいなくなったら、日本はいよいよ辛いな」と個人的には思う。だから生き残ってくれてよかった。

昨日読んだ下記インタビューも面白い。絶望的だけど、前向きで。


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