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天然ガス、どの程度まで上がるの?

原油価格が先行して上がっていたが、ここにきて天然ガス価格上昇の蓋然性が高まっている?原油や天然ガスの化石燃料価格が長年、右肩下がりとなった理由は、掘削技術の進化(フラッキングー水圧破砕法)や中国の社会インフラ開発ピークアウト、エネルギー効率改善、代替エネルギーの拡大等で供給過剰需要減少が継続したからである。天然ガス先物価格は原油価格以上に暴落し2008年の14ドル近辺から比べると2ドル割れ(2012年)まで下落。その後はほぼボックス圏で推移していたが、昨年2020年のパンデミックにより一時は1.5ドルまで下値を切り下げた。

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ワクチン接種が進む中、アフターコロナを睨んで原油同様、天然ガスも反発を続けている。しかし、どのくらい続くかは不明であるものの、今は過去の長期トレンドとは環境が真逆。需給が急激に締まっている

需要面では前代未聞の手厚いバラマキである。企業はほとんど潰れることなく、失業者は働かないほうが貰いが多くなるくらいの手当てを得るなど前例のない大盤振る舞いしている。そのおかげでリベンジ消費意欲はかなり旺盛でエコノミストの中には一定期間インフレ循環が形成されるとの声も聞こえる。

一方、供給面で在庫はロックダウン中の工場停止、国際輸送の麻痺で不十分な状態。加えて台風や寒波などの自然災害も追い打ちをかけた。ほぼ全てが特殊事情とはいえ元に戻るには一定時間必要になる。

2014年(6.1ドル)?2016年(3.7ドル)?

こういう需給の大幅改善を考えると、直観的に2016年パターンの反発局面よりも大きい反発がありそうな気がする。一方、リグ数が急増すると価格下押し圧力となるので要注意。

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もう少し短いスケールで見ると今回のパンデミックで天然ガスのリグ数(月次)は70基まで減少しているもののまだ92基までしか回復していない。2016年のケースでは120基を超えた辺りが反発のピークで3.7ドル程度だった。先週段階で90基。これまでの増加ペースは緩やかだが、ここからペースが早まると一気にピークアウトするケースもあり得るので要注意。今のところ、ガスより原油の方が高価格なこともあって天然ガスのリグ数はあまり増えていない。上述の需給改善の他、今の物価上昇が短命に終わる観測が強いこと、ネットゼロ(2050年までに化石燃料ゼロ構想)なども牽制になっている可能性がある

果たして需要の大きさが如何ほどかでいつまで続くのか?

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アメリカ大統領選のアノマリーを併せ考えるなら、6月最終週のエントリーが良さそう。

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