ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#244
フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒のために作成したオーディオ・ブックですが、HNSの卒業生や看護師を志す人、現役の看護師の方々の他、引退された看護師の方や教育に関心のある方々など、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。
#244 :床磨きの方法(第1話)
このやり方の目的は、床をゴシゴシこすらなくても済むように、床の表面を磨き上げることである。樫の木以外の木材の床は、蜜蝋かラッカー、またはこれより良いと思われる長持ちのする材料をよく塗り込み、木地が水を通さないようにしておくこと。病院の床として完全に安全であるためにはこれしかない。
床が樫の色でない場合は、樫の色に染めるか、あまり濃い色にしすぎないようにしよう。染めた後は床板に水がかからないようにする。
蜜蝋を削って、容器に入れ、テレピン油を入れて慎重に溶かす。蝋が溶けるまで容器は覆っていなければならない。溶けるのに数時間かかる。蝋が汚れている場合はオーブンで溶かし、注意して別の容器に移し、沈殿物を全部残すようにする。
(2024年4月18日配信)
フローレンス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年・近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。