ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#214
フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒のために作成したオーディオ・ブックですが、HNSの卒業生や看護師を志す人、現役の看護師の方々の他、引退された看護師の方や教育に関心のある方々など、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。
#214 :使命感のない看護師
使命感のない看護師は、自分の患者の呼び鈴と、別の患者の呼び鈴を聞き分けられるようにはならない。
こういう看護師に、気が遠くなっている患者のために、お湯割りブランデーを持っていくように頼むと、週刊誌を差し出したりする。また患者に、強心薬を持っていくのを、患者のお茶の時間まで待ったりする。
このような看護師がついていると、患者は熱い飲み物も飲むことができない。お茶を注いでからバターを取りに食料貯蔵室に出向き、トーストを忘れていたことを思い出して、トーストを作りに台所に戻り、ポットにお茶を入れて、やっと患者にお茶を運ぶ。
こういう看護師には、患者が目を覚ましているのか、眠っているのかもわからない。何か欲しいものがありますかと尋ねて、患者を起こし、患者が起きていると放っておく。
(2024年3月6日配信)
フローレンス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年・近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?