ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#134
フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒のために作成したオーディオ・ブックですが、HNSの卒業生や看護師を志す人、現役の看護師の方々の他、引退された看護師の方や教育に関心のある方々など、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。
#134 :洗ったシーツだけではなく、使用中のシーツにも風を当てよう
看護師は洗ったシーツの、ただ湿気だけを取り除こうと注意するが、使用中のシーツを風に当てて有害な湿気を取り除こうとは考えもしない。このほかにも、私たちが知っている最も危険な臭気には、病人の排泄物からのものがある。これは一時的にせよ、ベッドの下の臭気を放つに違いない場所に置かれる。
ベッドの下は常に湿気に満ちている。このようなやり方では通気されるわけがないのである。ベッドでいつもじめじめさせ、そこに寝ている不運な患者に、排泄物を体に再び取り入れさせる仕組みにしてはならない。
そもそもこのような排泄物を取り除くことする身体の自然の仕組みによって病気になったのではないだろうか。
(2023年11月2日配信)
フローレンス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年・近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。