ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#175
フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS（＝防府看護専門学校）の学生・生徒のために作成したオーディオ・ブックですが、HNSの卒業生や看護師を志す人、現役の看護師の方々の他、引退された看護師の方や教育に関心のある方々など、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。
#175：今の世代に特有な、新しい2つの患者層
残念なことに、次第に一般的になりつつある2種類の患者層がある。特に金持ち階級の女性によくみられ、この人たちはこれまでの話は全く当てはまらない。
つまり、その１、何もしないことの言い訳に健康問題を持ち出し、それと同時に何もできないことが唯一の悲しみだと言いたてる患者。
その２、快楽を追求し過ぎて自ら不健康を招いた患者。嘆かわしいことに、その本人や友人たちは、この快楽の追及を知的活動と称している。
前者の患者に対して「無為に過ごせ」という忠告、後者の患者には「勇気がある」という賞賛がよく与えられるが、これほど被害をもたらす忠告や賞賛はまずない。
（2024年1月9日配信）
フローレンス・ナイチンゲール（Florence Nightingale）：1820年-1910年・近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。
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