HNS・毎日看護師試験問題#016
本コンテンツは,来年2月に行われる『看護師国家試験』に備えるための、防府看護専門学校(HNS)オリジナル・テキストです。
HNSの学生・生徒のために作成したテキストですが、HNSの卒業生や看護師を志す人、現役の看護師の方々の他、引退された看護師の方や教育に関心のある方々など、すべての方に役に立つコンテンツです。どうぞ自由にご利用ください。
#016 :113回試験「必修問題」第16問
問 抗菌薬について正しいのはどれか。
1)ウイルスに有効である。
2)経口投与では効果がない。
3)耐性菌の出現が問題である。
4)正常の細菌叢には影響を与えない。
(2024年6月25日配信)
解答と解説はこちら(↓)
解答
抗菌薬について正しいのは「耐性菌の出現が問題である」です。したがって解答は3番です。
解説
抗菌薬は細菌感染症の治療に用いられる薬ですが、以下の点について注意が必要です。
ウイルスに有効である:抗菌薬は細菌に対して有効であり、ウイルス感染症には効果がありません。ウイルス感染症には抗ウイルス薬が用いられます。
経口投与では効果がない:多くの抗菌薬は経口投与でも効果があります。経口投与できない場合でも、静脈内投与など他の方法が利用されますが、経口投与が一般的な抗菌薬も多く存在します。
耐性菌の出現が問題である:抗菌薬の使用により、耐性菌(薬剤耐性を持つ細菌)が出現することが大きな問題となっています。耐性菌は治療を困難にし、感染症の制御を難しくするため、抗菌薬の適正使用が求められています。
正常の細菌叢には影響を与えない:抗菌薬は病原菌だけでなく、正常な細菌叢(体内に常在する有益な細菌)にも影響を与えることがあります。これにより、体内の細菌バランスが崩れ、副作用や二次感染のリスクが増えることがあります。