ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#089
フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒だけなく、卒業生や看護師を志す、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。
#089 :病人には簡潔に
簡潔さと、はっきりとした態度は、何にも増して病人に接するときに必要なことである。病人に話しをする時は、考えを簡潔にはっきりと表現しよう。自分の中に疑いやためらいがあっても、それを患者に絶対伝えてはならない。たとえどんな小さい事(むしろ特に小さなことはではと言いたい)でも、そうなるのだ。
疑いは、自分の中に秘めておき、決まったことを患者に伝えることだ。ホーマーの人物のように、自分の頭の外で考える人、つまり思考の全プロセスが外に現れ、分泌作用として、その結論に至るすべての事や、それから離れた事まで話してしまう人は、決して病人と一緒にいてはいけない。
(2023年8月29日配信)
フローレス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年:近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。
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