ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#248
フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒のために作成したオーディオ・ブックですが、HNSの卒業生や看護師を志す人、現役の看護師の方々の他、引退された看護師の方や教育に関心のある方々など、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。
#248 :女性の雇用に関する所見(第2話)
ざっと推定したところ、この申し込みのうち3分の1は給料面で優遇してあり、3分の1は給料を定めていないが、その看護師の資格にふさわしい契約を結ぶ用意があり、残りの3分の1は、必要とする看護師を雇えそうもない金額であった。
私は雑誌が「国立学校の教師」について言っているように、「現在では需要のほうが、適任者の供給をはるかに上回っている」という言葉を、看護師についても繰り返すだけである。
女性の雇用や、分野や適正な労働報酬に対する女性の正当な権利について大いに書いている女性作家の一群が、すでに開かれている需要を満たすために、各人が10人の女性を訓練すれば、結果的にそのほうが、はるかに勝るものになることを確信することができる。
私の友人で女性の印刷職人について、これを自分の会社内で試みた人がいる。その実験は大成功で、女性たちはかなりの賃金または高給をとるものさえいて、労働時間も長くなく、家事をする時間もあった。それでもその会社は利益があがったということだ。
(2024年4月24日配信)
フローレンス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年・近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?