第114回看護師国家試験・予想問題演習#02
本コンテンツは,来年2月に行われる『第114回看護師国家試験』のうち、必須問題の予想問題をお出ししています。看護師国家試験では毎年25問の必須問題が出題されますが、今日から毎日5問ずつ予想問題を出題します。
試験前の腕試し、あるいは弱点チェックとしてこの予想問題を使ってみて下さい。合格率100%を目指して、皆さんの健闘を祈ります。
予想問題#006
標準予防策(Standard Precautions)として適切なのはどれか。
陰圧室の使用
N95マスクの常時着用
患者ごとの手袋交換
予防的に抗菌薬を投与する
予想問題#007
看護師が行うリスクマネジメントにおいて最も重要な視点はどれか。
個人のミスを責めるための情報収集
インシデント発生を公表しない仕組みづくり
発生事例を共有し再発防止策を検討するプロセス
医療事故は当該看護師個人の責任にのみ帰する
予想問題#008
患者との信頼関係を築くためのコミュニケーション技術として最も適切なのはどれか。
プライバシーに関わる質問は初対面ですぐに行う
多忙でも常に笑顔を維持し冗談で和ませる
患者の意見や表情を観察しながら傾聴を行う
患者が自ら語り始めるのを待たずに質問を重ねる
予想問題#009
酸素投与中の患者の看護で注意すべきことはどれか。
酸素流量を自己判断で調節してもよい
鼻腔カニューレ使用時は口腔ケアの必要はない
酸素投与中は引火しやすいため火気に注意する
血中酸素飽和度(SpO2)は常に100%が望ましい
予想問題#010
循環血液量減少性ショックの徴候として適切なのはどれか。
血圧の上昇
脈拍数の減少
四肢末端の冷感
呼吸回数の低下
(2025年1月23日配信)
解答はこちら(↓)
#006:正解:3
標準予防策はすべての患者を対象に血液・体液・排泄物などに触れる可能性がある場合に手袋を着用し、患者ごとに手袋を交換するなどの対策を含みます。
陰圧室やN95マスクは結核など空気感染対策で使用することが多く、標準予防策としての常時使用ではありません。
予防的抗菌薬の投与は標準予防策ではなく特定の状況での医師の判断によるものです。
#007:正解:3
リスクマネジメントの目的は、個人を責めるのではなく、事例を共有してシステム面を含めた再発防止策を検討・実施することにあります。
#008:正解:3
相手の表情や態度をよく観察し、「傾聴」を通して患者の思いを受け止めることで信頼関係が築きやすくなります。
#009:正解:3
酸素投与中は火気厳禁です。また、酸素流量の調整は医師の指示のもと行い、口腔ケアの必要性も変わらず高いです。
SpO2は必ずしも100%でなくともよい(基礎疾患などを考慮する)。
#010:正解:3
出血などによる血液量減少が起こると、抹消循環が悪化して末梢冷感やチアノーゼなどが出現します。血圧はむしろ低下し、脈拍数や呼吸数は代償的に上昇しやすくなります。