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ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#123

フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒のために作成したオーディオ・ブックですが、HNSの卒業生や看護師を志す人、現役の看護師の方々の他、引退された看護師の方や教育に関心のある方々など、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。

#123 :甘いもの

さまざまな種類の食物の「固形栄養分」から食事のルールを考えていく時に、次のことがいつも見落とされる。それは、患者が体力を回復するのに、必要なものは何か、何が食べられ、何が食べられないかということだ。

本からの知識で、患者に食事をさせる事はできない。処方箋を作るように、患者の体を作ることもできない。「炭素を含む」これの部分と「窒素を含む」これの部分で、完全な病人食になると言うわけにはいかないのだ。
ここで看護師の観察がおおいに医師の助けとなる。患者の「気まぐれ」が、看護師の大きな助けとなる。

砂糖は純粋な炭素なので、すべての食品中で最も栄養価があり、特にこれを推奨している本もある。しかし、英国の患者たちの大部分は、老若男女、貧富の違い、入院しているか、在宅療養かを問わず、甘い物が嫌いである。
(2023年10月18日配信)

フローレンス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年・近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。


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