ちいさな庭だより。2022年8月号。
[intro]
明けたと思ったらぐずぐずした梅雨のあとの、人の体温を超える酷暑、そしてまた集中的な雨が続き、お盆を過ぎてようやく少し落ち着いてきたというところだろうか。雨の被害が大きかった地域の方々には、こころよりお見舞い申し上げます。こちらは被害こそなかったものの、この天候にすっかり翻弄されて体調不良気味。そろそろ風は秋の気配、夜ともなればどこからともなく虫の音が聴こえてくるようになった。
[街なかの、裏庭より。]
先月の庭だよりで「草むしりをした」と書いたはずなのに、この一か月で草むしりをする以前よりもボーボーに夏草が生い茂ってしまった。土用明けでいざ作業を、と思いきや酷暑に雨に蚊に盆のあれやこれや…というわけで、目下の裏庭は恥ずかしいことになんとも雑然としている。おまけにバラのコーナーで先月書いたイラガの幼虫に、生まれて初めて刺されるという事件も起こった。こちらではシナンタロウと呼ばれている、厄介なヤツ。体長1cmほどもない、2齢や3齢くらいのちいさな個体だったのと、すぐに水で洗い流して薬を塗布したのとで大したことにはならなかったが、この大きさでこれだけの痛みがあるとなると、終齢のサイズではそれは飛び上がる痛さだろう。改めて気をつけて作業しなければ、と思った。
旧宅のいちじくは2つ大きく育ち、食べてみるとしっかりと甘くとてもおいしかったので、当初は苗を手放す方向でいたが剪定して引っ越しさせることに。こう書くとちょっとゲンキンな感じもするけれど、正直なところなんとかならないかと思っていたので、結果オーライ。鉢も苗も結構大きいので、配置をちゃんと決めて、剪定してからの移動になる。
ブルーベリーやブラックベリーも結実。鳥たちに見つかって食べられてしまうのではないか、と少々心配していたが、今のところは気づかれていないようだ。新しいシュートも伸びてきているので、今後は虫害に気をつけながら手入れをしていこうと思う。
さてその鳥たち、度々スズメ食堂にネズミがやってきてしまうので、どうしたものかと思っていたのだが…今日(!)新たな展開が起こった。どこからか1匹の黒猫が、軽やかに庭に降り立ったのだ!ぱっと見ではあるが毛ヅヤも良くやせすぎてもいない、なかなかに健康そうな猫だ。この子が定期的に庭に訪ねて来てくれれば、(そしてスズメを狙わないでいてくれれば!)ネズミの出没頻度も下がるのではないか、と期待している。ここはやはり、キャットニップを植えねばなるまい。(…が、猫が去ったあとにちゃっかりネズミも来訪した。残念!)
5月の交換会でやってきた和綿は、どうなることかと思っていたが今月に入って次々に花を咲かせはじめ、下旬となった今では実のようなものもできてきた。葉に少々虫の食痕があるが、元気そうだ。食べたのはおそらくショウリョウバッタあたりだろう。ドライフラワーなどでは見たことがあったが、あのふわふわが我が家の庭でもできるというのが、今からとてもたのしみだ。
水に挿しておいたドラセナを鉢上げして、室内管理組に加えたところ、順調に育って新しい葉が出てきている。今月の始めごろに、株元に何か突起があるなぁ、と思っていたら、あっという間に成長した。ときおり新芽の先に水の玉をつけているのが愛らしい。
先月号でお伝えしたスチューベンも、順調に蔓を伸ばしている。ちょうど今月、ぶどう畑の近くを通ることが何度かあり、誘引の仕方の参考になった。おそらくこのあと一旦落葉すると思うので、枝の整理をして来期はグリーンカーテンのようにできれば、と思っている。
[ロザリアンへの途…秋バラ、いっとく?]
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