ちいさな庭だより。2023年2月号。
[intro]
厳しい寒波に見舞われたとはいえ積雪は思っていたほどではなく、早くもなごり雪のような塩梅になっている2月。ちいさな庭も雪はすっかり融け、春の兆しが少しずつ見えてきている。童謡「春よ来い」の「みいちゃん」よろしく、庭に出られるようになる日をわたしも待っている。
[街なかの、裏庭より。]
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今月はスズメたちの給餌のために庭に出たり、天気のよい日のウォーキングのあとに植物たちの様子を見てまわったり、という程度ではあったが、何度か庭に出てみた。さすがに雪でぺしゃんこにされて、まだ本調子という感じではなさそう。それでも、ペパーミントやチャイヴ、パクチーなどのハーブが芽吹いているし、ニオイスミレはあいかわらずよく花を咲かせている。
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能登の庭から持ち帰ったシラーと思しき芽が3つ出ているのを発見。植えつけたあと、何も音沙汰がなかったので少々心配ではあったけれど、それはこちらの勝手な思いであって、球根たちはちゃんと自身の体内時計に従っているのだな、と改めて思う。
球根と言えば、秋の交換会でいただいた無臭にんにく(無臭にんにくがリークだとこの頃になってようやく知って驚いたが)も、順調に育っている。我が家では食用ではなく観賞用なので、緑のまっすぐな葉が元気そうにしているのがうれしい。このあと花芽があがってくるのをたのしみにしている。
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そして、昨年の12月号でふれた、ヒモサボテンと同居していた謎の球根も、ここにきて変化が見られた。ちらりと青紫色の花のようなものが見えている。クロッカスだろうか、いや、それにしては小さすぎるだろうか…まだ謎は解けない。
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球根類は室内管理チームもがんばっている。花を取ったあとのヒヤシンス、さっそく分球しているのか、植えたはずのない3つめの芽が出てきたり、葉の奥に新たな蕾ができていたり。少し小ぶりでも構わないので、来シーズンは数が増えたらいいな、と思う。
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そして、ツマグロヒョウモンたちは12の蛹がすべて羽化した。今日現在、12匹みんな存命である。羽根が不完全になってしまった5号以外はバタフライケージで過ごしている。12匹ともなると、ハチミツ水の給餌がなかなかに難しいのだが、それも含めて蝶たちと暮らす、という不思議な体験をたのしんでいる。口吻を伸ばしてコクリコクリとちいさな頭を動かしながら、ハチミツ水を飲む姿が、とても愛らしい。2号が羽化したのが年が明けてすぐだったから、これで2か月生きていることになる。ケージの中で一生を過ごすことが彼らにとってベストでないことは重々わかっているけれど、だからといってまだ花の少ないこの時期に外に出すのもどうかな、と思いながら、日々彼らをながめている。ともあれ、昨シーズンの蛹が羽化できなかったことを思えば、今季はよかったのではないだろうか。
[ロザリアンへの途…冬挿しに向いてない。]
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