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流しの国語辞典「糸」編

撚り糸の象形からできた漢字。

元々は「絲」という漢字で「糸」は略字。

「絆」(きずな)
「続」(つづき)
「組」(くみ)
「縁」(えん)
「結」(むすび)

糸を撚ったり、編んだりするように人との関係

は築かれていく。「係」の字にも糸が隠れてい

る。

芥川龍之介の「蜘蛛の糸」

地獄に落ちた自分に生前助けた蜘蛛が糸を垂らし

てくれている。

地獄から抜け出せると必死に手繰り寄せている

ときに下を見るとか細い蜘蛛の糸に他の地獄の

住人も必死にしがみついて登ってきていた。

自分だけ助かろうと「やめろ〜離せ〜」と叫んだ

瞬間、糸が千切れて地獄にまた落ちていくという

話。

自分だけ助かろうとしたことが原因と考えられて

いるけど、果たしてそうなのか?

蜘蛛以外にも助けておいたら良かったと後悔する

話なのか?

この話の伝えたいメッセージは何なのか?

答えなき問いに向き合いやすい国語教育は

これからの時代にフィットする。

評価しにくいと言われるが、評価することが

目的になるからではないか?

国語を通じて何を何のために学ぶのか?こそ

大切だと思う。

#流しの国語辞典
#流しのがっこう
#流しの国語教師

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