流しのがっこう「姉」編

元の漢字は「姊」

両手をしなやかに重ねひざまずく女性の象形「女」と「植物の芽生えの象形と市場の一定の

区域を示す文字と人に手が触れた事を表す文字

(及の古字)」(「人が集まって物品を売買する所、市場」

の意味から「進」に通じ、「先に生まれた女性」

を意味するようになった。

「あに(兄)」は「あにゐ(「あ」に居)」。

「あ」は全体感を表現し、「あにゐ(「あ」に居)」は、全体感をもって居るものという意味がある。

この「あに」の中の、「あに」全体を生む根(ね)になり得る人が、特別な呼称を得て、「あにね(あに根)」→「あね(姉)」になったと考えられる。

やがてその中の年上から見た年下の男は「おとひと(乙人)→おとうと(弟)」、年下の女は「いもひと(妹人)→いもうと(妹)」と呼ばれるようになり、「兄」「姉」は、同じ女性から生まれた者のうち、年下から見た年上の男・女を意味するようになった。

充電生(不登校)になったとき、最後に救ってくれた

のが3番目の姉。夜中にトイレに行ってお茶を飲もうとリビングに行ったとき、帰りに部屋に呼ばれた。

学校にも行かず、親にも当たり散らすふがいない

自分に嫌気が差していたからいよいよ怒られるんだろうなと覚悟して部屋に入った。

扉に背中を付けて身構えていた僕に姉は振り返る

ことなく、テレビを観ながらこう言った。

「あんたは1人で抱え込み過ぎやねん。もっと言ったらいいやん。家族やろ。家族はどんなことがあってもあんたのことは見捨てへんから。今だっておとんやおかんもあんたを見捨ててないやろ。だから学校は行きたくなかったら行かんでいい。寝たかったらずっと寝てていい。やりたくないことがないならダラダラしててもいい。どんなあんたも家族は受け止めるから1人で抱え込むんだけはやめ」

ほんの数分だったと思う。でも、その数分で僕の心が一気に充電が貯まって熱くなったのを感じた。

ある言葉で充電に入って、ある言葉によって充電を抜けた。言葉は包丁と同じで生活を豊かにもできるが、使い方を間違えると人の命を奪うことすらある。それを知ってもらい、日本人が大切にしてきた言霊という文化を広めていきたい。国語教師を目指すきっかけとなった。言葉や言霊を使いこなせるようになったとき、社会にある問題がいくつも解決すると確信している。

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