氣づきの国語辞典「室(ムロ)」編
「屋根・家屋」の象形と「矢が地面につき
ささった」象形(「至る」の意味)から
人が留まる「へや」を意味する「室」という漢字
ができた。
奈良県宇陀市室生(むろお)にある室生龍穴神社。
ご神体は、伝説で龍神の住処とされている「吉祥
龍穴」で、奥宮にある。
奥宮の右側には「招雨瀑(しょううばく)」とい
う滝が流れていて、この水が奈良の木津川や大阪
の淀川の水源にもなっていることから、「吉祥龍
穴」では、古くから雨乞いの神事等が多く司られ
てきており、現在も行われている。
創建年代が分からないほど古い歴史があり、鳥居
前の両脇には樹齢600年以上もあるとされる杉の
巨木があり、威厳たっぷりに参拝者を出迎える。
室生龍穴神社の御祭神は、日本書記に登場する慈
雨を降らす山や丘の上の水神様とされる「高龗神
(たかおかみのかみ)」。
水の神にあたるため、龍神と同一視されている。
室生龍穴神社に古くから祀られていた「善女龍
王」は龍王のうちの一尊。仏法を守る八体の竜神
が所属する竜族の八大竜王の一尊である沙掲羅龍
王(しゃかつらりゅうおう)の三女。
昨年参拝させてもらったときにクネクネと曲がり
ながら流れていく水の様子が龍に見えたし、洞穴
は龍の住処である深さと威厳を感じた。