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流しの国語辞典「板」編

大地を覆う「木」と崖と手の象形から

木を切る、削って(返して)できたものが「板」

紙がまだない時代に文字を書くのは木簡という

短冊状の「板」だった。

筆と墨、硯が用いられてきたが、削って書き直し

たり、再利用できることから文具に小刀も含まれ

ていた。削り屑に習字をしたりしたほか、

書き直しが容易であることから改竄した痕跡が

残りにくいという面もある。

日本の木簡の始まりは正倉院にある宝物に付けら

れたものといわれている。

国内最古の木簡は奈良県桜井市山田寺跡から出土

した641年の木簡の削り屑と大阪難波宮跡から

出土した「戊辰年」(648年)と書かれた木簡。

この当時から文字が使用されていたことになる。

短い文章は木簡、長い文章は紙と使い分けられて

いたよう。

言葉によるコミュニケーションが対面だけで

なく、時や場所を超えて可能になる文字。

記録や記憶としても画期的な文字。

ただ、言語にも限界があるので、うまく非言語も

活用しながら円滑なコミュニケーションを図って

いきたい。

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