氣づきの国語辞典「忍」編
「刀の刃を示す記号と刀の象形」と「心臓」の象
形から、しなやかで強い心を意味し、そこから、
「しのぶ」を意味する「忍」という漢字ができ
た。心臓に刃物が突きつけられるような危機的状
況であっても動じずに冷静に考え、自分の意思を
変えないという強い心を表している。
「忍」には耐え忍ぶ、我慢するという意味もあ
り、忍者は日々努力を積み重ねて任務を遂行する
が、決して目立つことなく、自分の成果を誇らし
げに語ることはなかった。粛々と大きな仕事を
成し遂げるのが忍者だったのである。
「忍」には、「忍生・忍死・忍欲・忍我・忍人」
の五忍があり、これが忍びの大事だとしている。
忍生:どのような辱めを受けても生を保たなけれ
ばならない。
忍死:平生から忠義のために命を捨てることも恐
れず、また忠義に限らず万のことについて死を恐
れない。
忍欲:金銀ばかりでなく何であっても心の望み欲
することを制する。
忍我:人に対して言いたいことがあっても自己主
張をせず自分を押し殺す。
忍人:人に諂わず人に従わず己の心のままに自立する。
和の心の中に忍ぶという漢字も含まれていそう。
「に」編も終わり、明日から「ぬ」編へ!