氣づきの国語辞典「レン」編
連→ 「立ち止まる足の象形と十字路の象形」
(「行く」の意味)と「2人並んで車を引く」象形
から、人が並んで車を引いて道を行くさまを表
し、そこから、「つらなる」を意味する「連」と
いう漢字ができた。
蓮→ 「並び生えた草」の象形と「立ち止まる足の
象形と十字路の象形と二人並んで車を引く象形」
から、並んで実のつく花「はす(はちす)」を意味
する「蓮」という漢字ができた。
練→ 「より糸の象形」と「たばねた袋の象形
とその袋に選別して入れた物の象形」から生糸な
どから雑物を取り除き、良いものを「選び取
る」、「ねる」を意味する「練」という漢字が
できた。※「練」は「練」の略字。
廉→ 「屋根」の象形と「並んで植えられている稲
を合わせて手で掴む」象形から、「家の壁の
直線がぶつかりあう、かど」、角が正しく整って
いるところから、「いさぎよい」を意味する
「廉」という漢字ができた。
※「廉」は「廉」の旧字。
恋多き大長谷若建命(おおはつせわかたけのみこ
と・雄略天皇)は、美和河(みわがわ)のほとり
で衣を洗う乙女と出会う。その美しさに目を止
め、名を問い、後日必ず宮に迎えると伝えた。
乙女の名前は引田部の赤猪子(ひけたべのあかいこ)。
結局、迎えが来ることなく80年間待ち続けた赤
猪子(あかいこ)は、意を決し、大長谷若建命
がいる宮を訪ねた。
乙女との約束をすっかり忘れていた大長谷若建命
だったが、ずっと待ち続けた真心に感じ入り、
引田の若栗栖原(わかくるすばら)
若くへに 率寝(いね)てましもの 老いにけるかも
(引田の若い栗林。そのように若いときに、おまえと共寝すればよかったものを。今はすっかり年老いてしまったよ)
と歌を贈り、赤猪子(あかいこ)も
日下江(くさかえ)の 入江の蓮(はちす)
花蓮(はなばちす) 身の盛り人 羨(とも)しきろかも
(日下江の入江の蓮。美しく咲き誇っているその蓮の花。そのように若い盛りの人がうらやましいこと。)
と涙ながらに詠った。
淡くも切ない恋心を歌った和歌のやりとり。