氣づきの国語辞典「陸」編
「段のついた土山」の象形と「高い土盛り
をした場所」の象形から、「高地・おか」を意味
する「陸」という漢字ができた。
ホヲリノミコトは海の世界を訪れ、海神の娘・
豊玉姫(トヨタマビメ)と結婚した。夫が国に帰
った後、身ごもっていた豊玉姫は、夫のいる陸地
にやってきて出産した。ホヲリノミコトは、「見
ないで」という妻との約束を破り、小屋の中をの
ぞくと、大きな「ワニ」(サメのことか?)が出
産をしていた。正体を見られた豊玉姫は、子供を
残し、海の世界と陸の世界をつなぐ「海坂(ウナ
サカ)」を閉じて、海の世界に帰っていった。
「さか(=境界)」でつながっていた二つの世界
が分断され、行き来ができなくなってしまうスト
ーリーはイザナギを黄泉の国まで追いかけたイザ
ナミの場面でも出てくる。境目を定める古事記の
役割も面白い。