氣づきの国語辞典「モミ」編
籾→「横線(穀物の穂の枝)と6点(穀物の実)」の象
形(「米」の意味)と「刀の象形と刀の刃(やいば)
を示す記号」から、刃のように鋭い殻をつけたま
まの「もみ」を意味する「籾」という漢字ができ
た。
樅→クリスマスに様々な飾りを付けるのがモミの
木。このモミこそ漢字で書くと「樅」となる。
モミの木が神聖な木であるという思想は日本にも
古くからあり、モミの木が天を突くように成長す
る姿が信仰の対象となっている。『万葉集』
(629~759年)には「臣の木(おみのき)」の
名前で収載されている。
日本三大奇祭の一つで、最も古い祭りの形式を伝
承する長野県・諏訪大社の「御柱祭」では、各神
殿の四隅に立てる全ての柱にモミの木を使い、神
域であることを示している。
また、『新選字鏡』(898~901年)にはモムノ
キとあり、樹皮が「揉みたるが如く」という意味
から転じたという説もある。
モミの木の花言葉は花言葉は「向上」「真実」
「幸運」。
ふと疑問に思ったのが紅葉と書いてなぜ
「もみじ」と呼ぶのか?
「草木の葉が赤、または黄色くなる」という意味
の動詞「もみず」の連用形「もみじ」が名詞化し
たという説が有力。
また、その「もみず」は染め物の「揉み出づ(も
みいづ)」からきており、紅花染めにはベニバナ
の花びらを使うが、この花びらには紅色と黄色の
2種類の色素が含まれており、これを真水につけ
て揉むと、黄色い色素を揉み出すことができ、次
に、アルカリ性の灰汁(あく)に浸して揉むと、
鮮やかな紅色を揉み出すことができることに由来
する。
連用形の名詞化がここで出てくるとは。
「炙り」「氷」「遊び」「扱い」「読み」
日本語って面白い!