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流しの国語辞典「稲」編

元々は「稻」で、「穂先が茎の先端にたれかかる

穀物」「禾」の象形と「手を上から被せて下に

あるものをつまみ持つ」象形、「木・石を穿って

(掘って)作る臼」の象形。

臼から取り出す穀物という意味から、「いね」を

意味する「稲」という漢字が作られた。

「稲」という字は、収穫した稲を米粒にして

集めるまでの一連の作業を意味する漢字。

「命の根」「生きる根」「息の根」。

「稲」の語源は諸説あるが、いずれも「根」と

いう漢字を共通して使っていることからも

「稲」は日本人の暮らしの根幹をなしてきた。

稲作は家族や集落の結びつきを強め、年中行事を

形づくり、日本という「くに」を作り上げてきた。

出来上がった「米」は神々に供えられ、その後

「くに」へと納められた。

「万葉集」にある歌の「いね(伊禰・稲)つけ

ば......」は米を搗(つ)いており、当時、「いね」は

「米」を意味したと考えられる。

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」

詠み人不詳の故事成語

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