ブラック綿棒の秘密を知っていますか?
ブラック綿棒を知ってますか知ってますよね。
今コンビニに当たり前のように置いてあります。
でも、この「黒」の歴史は意外と浅いんです。
綿棒は「白」という既成概念を覆すものでした。
でもその発見よりももっと価値あるものをさらに見つけました。
「ブラック綿棒」を開発した担当者さんの発想です。
Q&Aで・・・
Q:綿棒といえば普通「白」なのに、どうして「黒」が登場したんですか。
A:綿棒はソフトな感触で耳を優しくそうじできる反面、竹や金属の耳かき
と比べて「よく取れる」という実感に欠けるのが弱点でした。そこで、
黒い綿棒なら付いた耳アカがはっきり見えるから、「耳がキレイになっ
た」と いう充実感があるのでは、と考えたんです。でも綿棒といえば白
か、せいぜいうすいピンクかブルー。
1日1千万本の綿棒を製造している当社でも、99%は白綿棒。
ですから黒い綿棒なんてとんでもないと、なかなか商品化にふみきれま
せんでした。
発見はこの部分にあります。
>綿棒はソフトな感触で耳を優しくそうじできる反面、竹や金属の耳かき
>と比べて「よく取れる」という実感に欠けるのが弱点でした。そこで、
>黒い綿棒なら付いた耳アカがはっきり見えるから、「耳がキレイになっ
た」という充実感があるのでは、と考えたんです。
「良く取れる」という実感、「耳がキレイになった」という充実感
ここがポイントです。
「良く取れる」「耳がキレイになる」とお客様が実感し、
充実感を持つことが商品開発の出発点となっています。
そしてそのために、「白」を「黒」とする発想が出てきました。
単に色を変えるという奇抜なアイデアから生まれたものではないことです。
「ブラック綿棒」のニュースを奇抜なアイデアと聞いていれば、
単に「既成概念を捨てて考えれば可能性が広がる」
という考えだけで終わります。
また、「おもしろい発想」という感覚だけで終わります。
大切なのは、背景にある「お客様の気持ち」や「使い方」です。
ここを出発点としていることです。
「良く取れる」「耳がキレイになる」は売り手でも表現できます。
パンフレットに書けばいいことです。
考えて頂きたいのは
お客様が「良く取れる」「耳がキレイになる」と感じるためには
何が必要か、ということです。
そのために、お客様がはっきりわかるために、「白」を「黒」としたことです。
ここで重要なのは、「主語はお客様」であることです。
「顧客満足」の主語は、「顧客」であり
「顧客を満足させる」ことではなく、「顧客が満足する」ことです。
「ブラック綿棒」は大切なことを思い出させてくれました。