イエスマンだらけの会社が伸びる!?
武蔵野社長、小山昇さん東洋経済の記事を読んだ。
タイトルは『ナンバー2が「イエスマン」の会社が伸びる理由。』
タイトルだけ見ると「そんなことはないだろう!」と思わず釣られて読んだわけで。よくよく読んでみると、確かにその通りで良いことを書いてるのだけど、そもそもの前提条件が抜けている。
条件は『社長が優秀であること』
この記事で語られている、ナンバー2とは事実上会社運営の中心となる人物。そのナンバー2がちゃんと社長の意思を理解して社員全員に行き渡らせることができる。そういった会社は伸びる。それはもちろん同意である。社長とナンバー2が仲良しで、足並みが揃っている。
仲良しというと悪い仲良しもある。互いに指摘すること無くかばい合う仲良し。そんな会社は当然伸びない。
いずれにしても社長が正しい経営理念や信念を持ち、それが正しく社員全員に伝わり、社員もそれを受け止めて信じて行動できていることが重要なのだろう。逆に社長の考え方とナンバー2の考え方が異なっていたら社員がうまく回るわけがない。そういった意味でナンバー2がイエスマンだと伸びるということ。
プライドはいらない、欲しいのは数字
この記事の中でも社長の無駄なプライドのせいで有能な部長が社員数名をつれて独立してしまい困ったことがあったとある。その発端はその部長が私は社長より売上を上げたと言ったことに社長がカチンと来て、再度売上で追い抜いたこと。
その結果小山社長は社長は頭を下げれば下げるほど業績は上がるという事を学んだそうだ。プライドはいらない、欲しいのは数字。
伸びない会社というのは変なプライドが邪魔していることがある。会社同士の交渉ごとで相手の担当者の態度が気に入らないとか、こちらは社長が出てきているのに部長が相手をしたとか。
会社に格上、格下という考え方がおかしい
大企業に長年所属している人ほど会社同士の格を気にする。会社の知名度、歴史、規模などが会社の格と勘違いしている人。私はそうではないと思う。顧客に対して価値を提供できている企業が価値のある企業である。もちろんどちらが上とか下とかではない。取引をすることでお互いに価値を高めあえることが重要。提供してあげているとか、してもらっているという取引関係は長く続かない。
マウントの取り合いはいらない
老舗大企業と対極に位置する新興ベンチャー企業は歴史は浅く、人数は少なく、社員も若い傾向にある。そんな会社の社員や社長は起業家精神の塊だ。大企業の古株からしたら気に入らない存在となる。とくにIT系の会社にはそういう傾向があり勢いもある。当然技術的な面では最先端を行く彼らなのだが、大企業のお爺たちにそんなもの理解できるわけもなく、知ろうともしない。それなのに会社の格だけを振りかざしマウントを取ろうとする。極めて小物的な行動であり器の小ささを露呈する結果になるのだが大企業の社員なんてそんなものである。
社長が優秀ではない場合
そんな会社なので、社長も必ず優秀だとは限らない。年功序列で社長になれる会社、前社長や経営陣の機嫌取りをして社長になった社長など。そんな社長の周りはイエスマンだらけだ。ナンバー2どころかナンバー10くらいまではイエスマン。イエスマンでないと出世できないから。そんな会社が伸びるだろうか?
この記事は良いことを書いているのだが、ここで言いたいことはこの記事のタイトル『ナンバー2が「イエスマン」の会社が伸びる』というのには違和感が残るのはそういうことから。
社長と社員が同じ方向を向いていること
社長と社員が同じ方向を向いて仕事をするには、コミュニケーションが大事、だからその役割を果たすナンバー2は社長とコミュニケーションをとって同じ考え方でないといけない。そのように理解した。
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