「エンドロールは流れない」を通過して感じたマーダーミステリーの楽しみ方。※ネタバレ有

 この記事はマーダーミステリー「エンドロールは流れない」のネタバレ感想を含みます。マーダーミステリーは、内容を知ってしまうと遊べなくなってしまいます。これから遊ぼうとお考えの方は、体験後お時間ありましたら読んで頂けると幸いです。




 マダミスの感想、とも言えない感想を何回か書いています。今回は自分が参加した卓だけでなく、ほかの方の配信を拝見して、少しずつわかった気がする、自分なりの楽しみ方についてです。

 「エンドロールは流れない」凄いとしか言葉にならない物語でした。ストーリープレイング要素が強い作品とのことでしたが、しっかり推理もあり、しかもそれがあんなに凄い方法なんて、参加中そこまで考えに至らなかったです。キャラクターの抱える矛盾も、アンドロイドというより人間に近いものを感じました。それがより、キャラクターに入り込む一助になったり、苦悩になったりと参加した方によって捉え方、解釈の仕方の違いが面白いです。これはこの作品だけでなく、マダミスに共通した面白さなのかなと思いました。

 エンデイングに至るギミックも、思はず声が出てしまうような物。言葉が紡がれていくドキドキ感。ずっと信じていたかった事。会話で感情が爆発してしまい、同卓の方にはお見苦しいところも多々あったと思います。でも何だか、とても自分勝手に同じ熱量があったのではないかと考えてしまうんです。その時にはもう、仲間だったのでしょう(個人の感想です)。

 同じエンデイングを迎えた卓も、関係性がまったく同じに感じない。その先の未来は、またそれぞれの未来で、違った物語になっていくと感じました。これが、同じマダミスを何回も観たくなる理由なのかもしれません。

 マーダーミステリーは、推理を突き詰めて物語を読み解いてもいい。キャラクターに寄り添って、キャラクターを演じてもいい。そこで築かれたものが、現実の人と人との関係性に、ほんの僅かな変化を与えるかもしれない。いや、全くそんなものはないのかもしれない。どちらでもいい。同じ物語を紡いでも、考え方や感じ方は人それぞれだから。だからマダミスは面白い。また別の物語へ、別の世界へ行ってみたくなる。そんな楽しみ方を、やっと見つけられたかなと思いました。

 同卓してくださった方、素敵な声のGM様、そして「エンドロールは流れない」を制作したさくべえ様、素敵な体験をありがとうございました。

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