嘱託職員としての採用
レンタルのニッケンに勤めながら、以前勤めていた「足利むつみ会」に再就職できないかと思った。同僚だった渡辺さんにも電話を入れて様子を聞いていた。「戻ってくればいいんじゃない」と言ってくれていた。理事長の性格を考えると、元上司は、他人を通じて申し込むより、直接自分で言った方がいいとアドバイスしてくれた。
そこで、電話を入れてみたところ、理事長からすんなりOKが出て、再就職が決まった。待遇も、嘱託職員ということで、レンタルのニッケンに比べると、有給やボーナスも含めると2倍以上の給料をもらえることになった。
同じ部署への配属を希望していたが、別の部署への配属になった、欠員があってのことで、丁度、人を雇いたいと思っていたところでの私の申し込みだった。
「足利むつみ会」は知的障害者施設を運営していて、前回勤めたのは、職業支援員としてだったが、今回は生活支援員として採用になった。相手をする利用者は、同じ生活介護というレベルだが、今回は生活全般への支援だった。
新しい職場では、顔見知りのこともあって、とても仲良くすんなり仲間に入れた。仕事内容としては、以前とは別物で、高度な介護のスキルが必要だった。
社会の流れで、障害者への介護の仕方がより障害者に沿った形になっていた。例えば、障害を持つ人が自分らしく生きられるよう、強制や無視について、今までとは違って、本人の意思をより叶えられる方向での対応が必要になっていた。
同じ施設内なのに、全く違う介助を学ぶことで、取り組みや仕事に興味を見出し、やりがいを感じて仕事ができた。また、様々なイベントを行おうとした時、コロナ禍にあって、外出や交流に制限があり、室内で過ごさなければならなかった。そういった環境も手伝って、仕事自体への苦労はやる気に変えることができ充実した職場環境だった。
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