チンドン屋さんが春を連れてきた
こんにちは。
4月8日(金)~10日(日)に富山市で開催予定だった第68回全日本チンドンコンクールがコロナウイルスの影響で3年連続、中止が決定してしまいました。寂しいですが、来年の開催を期待を込めて待ちたいと思います。
さて、そこで少しチンドンコンクールとその思い出について、話してみようと思います。
チンドンコンクールは、昭和20年の富山大空襲により破壊された街の復興、そして平和と明るさを届けるために富山商工会議所や富山市が発案して始まった全国唯一のコンクールなのだそうです。
60数年前から、全国で唯一のコンクールが富山市で行われているなんて。富山出身でありながら、初めて知りました。
チンドンコンクールでは、全国から集まったチンドン屋さんが、桜の綺麗な松川べりを歩き、派手な衣装で太鼓や鉦(かね)を鳴らしながら、お店や企業の宣伝をします。
コンクール出場の際には、チンドン屋さんが度々ご宿泊してくださってました。朝食の準備や片づけを女将の娘として手伝っていた私は、チンドン屋さんとお話したり、連れてきていたお猿さんを見せてもらったりする時間が、とても新鮮で楽しかったことを覚えています。
そして、私が一番好きだったのは、チンドン屋さんが派手な格好をしてパフォーマンスに行く準備を見る時間でした。身支度を終えた後に戦闘態勢に入る姿を見ると、ヒーローの裏側を見ている感じがしてワクワクしたものです。
朝食が終わると、姉と2人で歩いて、コンクールを見に行っていました。街のあちこちでチンドンの音が聞こえ、満開の桜のもとに多くの人が集まる光景は、普段の穏やかな街とは違い、賑やかで、特別でした。
そして帰りには、大抵城址公園の中にあるお団子屋さんで三食団子を買って食べていました。(ずいぶん前に辞めてしまったようで、店名を検索しても出てきませんでした…)餅がとても柔らかくて美味しかったんです。あそこの三食団子を食べることが春の訪れを感じる事柄の内の1つになっていたように思います。
今年は中止になってしまいましたが、来年こそは!チンドンコンクールの街の賑やかさを、楽しみたいです。
チンドンと三食団子と桜がセットでないと富山に春が来た!!という感じがしません。。