ラクロスIQとは何か(前回の続きも)
こんばんは。佐野清です。
前回の投稿で書いていたことを簡単にまとめると
・あらゆるスポーツは様々な側面において陸続きになっている。
・上手い選手=汎用的身体的動作の長けた選手である。
この二つにまとまると思います。今回はそれを踏まえて少しラクロスそのものの話をしていきたいと思います。
トリプルスレッドポジション、ダブルスレッドポジションという言葉をご存知でしょうか。この言葉は昨年ごろからDSチームで浸透し、全国のラクロッサーに広まっていったことばです。簡単に定義を説明すると、
Triple Thread Position(以下TTP)・・・パス、シュート、ダッジの3つの選択肢がある状態。
Double Thread Position(以下DTP)・・・パス、ダッジの2つの選択肢がある状態。
このようになっています。
ラクロスの本質はスペース、そして選択肢の奪い合いです。OFはより多くの選択肢を取り、ゴールするために必要なスペースを奪うべく戦術を組み立てます。反対に、DFはOFの選択肢を奪い、スペースを埋めることで得点を防ごうとします。
つまり、OF、DF両者においても「選択肢を多く持っている」という状態は善ということです。
昨今、様々な情勢の中で思うようにオングラウンドでプレーできない状態が続いている中でこんな言葉よく耳にします。
「この機会にラクロスIQを鍛えよう。」
ラクロスIQを鍛えるってどういうことなんでしょうか。というかそもそもラクロスIQという言葉の定義がよくわからないのでこの機会に考えていきたいと思います。
スポーツIQが高い選手のイメージを浮かべてみましょう。パッとでてきたのは、イニエスタ選手、ブスケツ選手です(いやラクロスじゃないんかい)。
彼ら2人を考え上で重要な要素は
「判断力」「スキル」「プレー精度」
この3つであると考えます。もしこの3つの要素を紐解くことができればラクロスIQとは、ひいてはスポーツIQとは何かがわかってくるでしょう。
ここでキーワードになってくるのは先ほどあげた「選択肢」という言葉です。
判断をすること、それは暗に判断する材料があることが前提になっています。選択肢が1つしかない場合、判断もクソもありませんからね。だから、判断力がある人というのは、「適切に判断材料が確保できるだけの状況処理ができている」ということになります。
加えて、判断する際に選択肢が多すぎてもそれはあまりいい状況とは言えません。目の前に10個のドーナツがあって選べと言われても困ってしまうでしょう。つまり、「情報の取捨選択ができる人」ということでもあると思います。
まとめると判断力のある選手とは、「状況処理を適切にした上で、ある程度情報の取捨選択ができ、その中で最適解を選択することができる」ということになります。
ここでは、結果として選択できた、成功したということが最も重要です。それは、選ぶだけのパスワークやステップ、すなわち「スキル」そして「プレー精度」があることになるからです。
とりあえず今回はここまでとします。次回は「スキル」面に関して考察していきたいと思います。